スペインの法律が動物をモノではなく生き物として認識するように

2019年1月16日
法律が動物をモノではなく生き物として認識するとなると、動物にもいくつかのメリットがあるでしょう。

スペインでは、動物好きの方々が口を酸っぱくして動物を生き物として扱うこと、そして物として扱ってはいけないことを説いてきました。ただこれには反論もありますし、長い間議論の的となっていました。しかし、最近になってついに良い変化が現れ始めたのです。スペイン下院が国会でとある提議を通したのですが、今日この記事ではそれについて詳しくご紹介いたしましょう。

 

今、動物はモノではなく生き物として認識されてる?

動物をモノではなく、生き物として認識するべきか?」まずはこの質問から始めましょう。これは一昨年の12月18日にスペイン下院で実際に投げかけられた質問で、ここから多くの議論が生まれました。この時議論されたのは動物をモノや所有物と捉えるのではなく、一つの命として法律を適応すべきか、というものです。

これは「人々の党」が率先して進めてきた政策で、これが通れば法律における動物の地位が大きく変わり、実際に民法からローン法や民事訴訟手続まで変えていくことになるでしょう。

実際にスペインのお隣さんのフランスやポルトガルでも、動物を人間と区別してはいるものの、モノではないという立場に立っており、スペインよりも動物が高い地位を得ています。

どんな改革が提案されているの?

人民の党は、動物は本質的に「モノ」や「所有物」とは異なるため、法律もモノではなく生き物として適用されるべきと主張しています。しかし条例333「専有が可能または、専有されねばならない全てのものは、流動もしくは固形資産とみなす」が今までは動物にも適応されていたのです。

しかし、人民の党が言うように動物には感情があります。確かに離婚などのケースでは、法的に所有物として考えないと先に進まない場合もあると思いますが、全てのケースでそのような立場をとる必要も無いでしょう。この提議の最大の目的は、法律が生き物である動物を生き物として認識するように変えよう、という所にあるのです。

悲しそうな犬

実際の提議ではこのように主張されています。

「現在、動物はモノや所有物の一種という法的枠組みの中で捉えられているが、感情を持った生き物、特にその保護という観念と相互互換する法的枠組みが存在していない。したがって、生き物としての法的枠組みを次第に動物が関わるあらゆる分野にまで拡大し、一方で所有物に関する枠組みの適応を補完的に止めることが理想である。」

これで動物にとって何かいいことがあるの?

法律が動物をモノではなく生き物として認識するとなると、動物にもいくつかのメリットがあるでしょう。例えば、担保に関する法律。これで担保で動物の購入ができなくなります。これはペットの購入はもちろんのこと、家畜やレクリエーションに用いられる産業動物の購入や管理にも影響するでしょう。

さらに、動物が差し押さえ可能なモノではなくなるので、いずれは民事訴訟にも変化が訪れるかもしれません。例えば飼い主とペットの間にある心の絆も法律で加味されることにもなりますし、逆に動物が稼いだ収入を自由にする訳にもいかなくなります。

これは人間と動物の間にある尊敬という意味で非常に大きなステップであり動物好きの方からすると、夢も見なかった社会の変化でしょう。

動物虐待を止めよう スペインの法律

疑いようもなく、一歩ずつより良き世界が作り上げられていっていると思います。次はどんなことが起こるのでしょうか?でも今は、この勝利を喜んで受け入れたいと思います。ついに、法律でも動物がモノではなく生き物として認識されるようになるのですから。