しつけ用首輪は犬の健康に悪い!

2019年3月9日
このような首輪は精神的ダメージを与えることがあります。また、身体的にも危害を加え、犬の呼吸、代謝、鼻、首などに損傷を与える可能性があります。

犬の問題行動を直すため、しつけ用首輪を使用する人が未だにいます。そのような首輪は有害無益であり、幸いなことに、いくつかの国ではこれらを禁止し始めています。本記事では、しつけ用首輪がなぜ問題なのか、そしてその使用により犬の健康にどのような害があるかを詳しく見ていきます。

しつけ用首輪とは?

しつけ用首輪(トレーニング首輪とも呼ばれます)は、犬が悪いことをすると痛みを与え、その結果、問題行動をなくすのが目的です。例えば、リードを引っ張る吠える、他の犬の周りで攻撃的になりすぎるという行動です。

しかし、このような首輪が役に立つことはなく、犬に身体的、および精神的苦痛を与えるだけです。犬はあらゆる理由で吠えます。リードを引っ張るのも同じです。飼い主が「嫌だ」と感じることを犬がやったからと罰を与えるのはしつけではありません。犬をしつけるには、望ましい行動を教えることが必要であって、その反対ではありません。

犬の首

犬の首輪は、首の周りに装着されるものです。他の哺乳類のように犬の首は繊細で、非常に重要な体の部位です。喉は声を作り出す場所だけでなく、ホルモンを分泌する甲状腺などの腺があります。脊髄の重要な神経のいくつかも首に存在しています。
研究によると、しつけ用首輪は持続性のストレスを与えることが分かっています。ストレスはコルチゾール値を上げて不機嫌を引き起こす一方で、落ち着き、幸福感、睡眠ホルモンの生産を減少させます。その結果、怒りっぽい、リラックスできない、感情的に常に緊張しているといった状態になります。そして、あなたの愛犬の自制心が下がることで、問題行動が止まらなくなるという悪循環になるのです。

スパイクチェーン

スパイクチェーンは、犬が強く引っ張ると金属のスパイクが首に刺さるように設計されています。このような首輪の問題点の一つは、たとえスパイクの先がプラスチックで覆われていても、犬には激しい痛みをもたらすということです。スパイクチェーンは犬の体を傷付け、苦痛を与えるのです。首輪についているスパイクは皮膚を突き刺します。そして、そのスパイクが常に皮膚に当たっていることで犬を更に刺激します。この首輪によって犬の気管に加わる圧力は慢性的な咳や気管虚脱を引き起こすこともあります。そして、このようなことにより犬が必要とする酸素が届かなくなることもあるのです。

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スパイクチェーン

首輪に付いているスパイクは内分泌腺に強い圧をかけるため、内分泌腺が正常に機能しなくなることもあります。犬の甲状腺、代謝、リンパ系、循環系に関連した問題が起こる可能性もあり、場合によっては自己免疫疾患が引き起こされることもあります。
リードを使う犬には脊髄圧迫やその他の関連する問題がよく起き、スパイクチェーンを使う犬には更に頻発します。この首輪が引き起こす痛みは犬の健康にだけでなく、行動にも影響があります。犬は怯えやすくなり、攻撃的になることもあるのです。

電気ショックカラーが引き起こす健康問題

電気ショックカラーは、犬の頸部に電流が流れます。首輪によって電圧レベルは違い、バイブレーション機能を選べる物もありますが、どれも犬に痛み、不快感、そして混乱をもたらすことは確かです。そうすることがこのタイプの首輪の狙いだからです。

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電気ショックカラー

これだけでなく、電気ショックカラーは犬の全身に電流を流します。犬の頸部には脊髄に直接つながる神経もあり、脳や体の他の部分にもつながっています。頸部を感電させるとういうことは、想像以上に大きな危険があるのです。

シトロネラカラーが引き起こす健康問題

幸いにも、このタイプの首輪はあまり出回っていません。しかし、この首輪は犬の鼻の中にエアゾール(通常はシトロネラ)を噴射します。ご存じの通り犬の嗅覚は鋭く、犬にとって鼻は非常に敏感な部位です。
犬の鼻にこのような乱暴なものを使うと粘膜を刺激したり、正しく機能しなくなることもあります。この首輪は、乾燥、過度の水分、痛み、感覚の喪失をもたらす可能性があります。そして、臭腺にさえダメージを与えることがあります。通常は嗅覚を通して行う他の犬とのふれあいや新しいにおいの探検ができなくなってしまうのです。
嗅覚は犬にとって重要です。犬はにおいを嗅ぐことで探検し、他の動物とコミュニケーションを図るのです。嗅覚が機能しないことは犬にとって不幸であり、精神的に大きなダメージを与えます。

しつけ用首輪がもたらす精神的問題

しつけ用首輪は身体的苦痛以上に精神的苦痛をもたらします。犬をしつけるのに罰を用いては絶対にいけません。通常、罰を与えることで正そうとしている行動は悪化します。
継続して罰を与えると、犬は不安になり、ストレスと恐怖を感じます。このような感情は痛みが伴うと更に辛いものになります。恐怖とストレスは、犬の攻撃性の2大要因です。犬が噛みつき攻撃してしまうのも無理もありません。

しつけ用首輪によって攻撃的になった犬

このような首輪によって引き起こされた精神的ダメージが忘れ去られることはありません。しつけ用首輪と関連付けして犬の記憶に刻まれたネガティブな経験を消すことは不可能でしょう。

それに加え、問題行動をなくすために罰は全くもって効果的ではありません。多くの場合、犬はなぜ苦痛を受けているのかすら理解していません。しつけ用首輪を使っても、犬が飼い主の意図を汲み取ることはありません。

犬のしつけを行う際、しつけ用首輪を使用するなど論外です。このような首輪は非常に危険で、犬に不可逆的なダメージを与えます。数十年前に比べると犬のしつけに関しての理論は改善しました。ありがたいことに、 今はよりスピーディーに、安全に、確実に、簡単にしつける方法があります。