カナーンドッグ:野生生活を数世代送っていた犬種

2019年10月11日
カナーンドッグは問題に直面するとその賢さが分かります。また、警戒心が強く、見知らぬ人が近くにいると吠えて知らせてくれます。

まるで白いシェパードのような外見ですが、カナーンドッグの尻尾は背中に巻くためシェパードではないことが分かります。実は、カナーンドッグには興味深い歴史があるのです。

カナーンドッグの歴史

興味深い歴史をもつカナーンドッグは、中東に住み牧羊犬として活躍した原始的な犬種です山に牛と一緒に行くと他の動物から牛を守り、家や村を侵入者からも守ったのです。

しかし、2世紀になるとローマの侵略によりその地域の人々や犬が分散し、人間と一緒に働くように育てられたカナーンドッグは野生化しました。そして、それから長い間、ネゲブ砂漠で自由に暮らしたカナーンドッグは野生種なのです。

約2000年もの間、カナーンドッグは野生でしたが人間に依存していました。残された村の家畜の近くに住んでいた犬、再び飼い慣らされた犬、そしてゴミを食べて生き延びた犬もいました。

20世紀初頭、これらの地域の住民の中にはタフで知的な優れた番犬を求める人がいました。そこで選ばれたカナーンドッグは働く犬、そして人間の仲間としての新しい環境に驚くべき対応力を見せたのでした。

カナーンドッグの特徴

カナーンドッグは体重が約18~25kgの中型犬です。通常オスはメスより大きく、き甲部(肩甲骨の間の高くなっている部分)は50~60cmです。体は筋肉質で四角い印象でありますが、他の牧羊犬のように機敏に動けるためバランスの取れた外見です。

カナーンドッグ の特徴

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顔はくさび型で、鼻は四角く口はきりっとしています。また、耳が低い位置にあるため、実際よりも横幅が広く見えます。三角の耳は頭の上にピンと立っています。あらゆる方向に軽やかに移動でき、非常にエネルギッシュな犬です。

カナーンドッグの最も顕著な特徴の一つは背中に巻き上がる尻尾です。一見、牧羊犬に見えるカナーンドッグですが、真っすぐ下に垂れる尻尾があり、実際はシベリアンハスキーのような原始的な犬種なのです。

被毛はダブルコートで、下毛はウールのように厚く、砂漠の極端な温度(夜の寒さと日中の暑さ)から守ってくれます。上毛は中くらいの長さで非常に厚いのも特徴です。

毛色はライトブラウン、赤、あるいは黒とあらゆる色があります。顔にはマスクのような模様がある場合もありますが、左右対称でなければいけません。正式な基準ではグレー、ストライプ、黒一色の毛色は認められません。マスクのような模様と白い模様は、他の色との組み合わせで出てくることもあります。

カナーンドッグの行動

野生での生活が長かったため、カナーンドッグは独立心があり、問題解決能力が高いのです。決して頑固なのではなく、欲しいと思うものが時間とエネルギーをかける価値があるものなのかをじっくりと考える賢い犬なのです。

カナーンドッグの行動 カナーンドッグ

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また、この犬は食べものを探し、他の犬と活発に遊ぶため、退屈やアクティブでいないことが苦手です。このため、カナーンドッグには知的な刺激が非常に重要なのです。山で長時間のハイキングに向いていて、毎日十分な時間をかけた散歩が3回は必要です。

独立心と警戒心が強いため、見知らぬ人や犬を信用することはありません。身の回りで変なことがあると躊躇せず吠えますが、攻撃的になることはめったにありません。あくまでも侵入者を追い払うためであって、傷付けようとしているわけではないのです。

カナーンドッグのお手入れ

最近になって人間との共生を再び始めたため、カナーンドッグの遺伝子の人為選択の歴史は浅いのです。このため、この犬種の遺伝性疾患はまだありません。しかし、だからといって定期健診を怠ってはいけません。

予防接種は、信頼する獣医が推奨するタイミングで行います。また、カナーンドッグは森を走り回るのが好きなため、内部寄生虫や外部寄生虫の治療が必要です。同様に、体に寄生虫が付いていないか、足や耳にトゲが刺さっていないかの確認を頻繁に行うようにしましょう。

カナーンドッグは長い間半野生として生き抜き、千年もの歴史を持つ犬種です。ただし、その知性と頭の体操をしっかりと考慮してあげれば人間との共存も決して難しくはないのです。