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疥癬(かいせん):犬のヒゼンダニ症の治療と予防とは?

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疥癬(かいせん)は犬のヒゼンダニ症のことで、症状が皮膚に現れ特定の種類のダニによって引き起こされます。犬の病気ではありますが、人に感染することもあります。
疥癬(かいせん):犬のヒゼンダニ症の治療と予防とは?
最後の更新: 07 8月, 2019

疥癬(かいせん)は犬のヒゼンダニ症のことで、症状が皮膚に現れ特定の種類のダニによって引き起こされます。犬の病気ではありますが、人に感染することもあります。

幸いにも犬の疥癬は予防と治療が可能です。今回ご紹介する治療法は正しく施されればとても有効です。

犬の疥癬とは?

疥癬は犬、猫、人間にある皮脂、角質および皮膚細胞残屑(ざんせつ)をエサに寄生するダニによって引き起こされる皮膚病です。最も一般的な感染経路は、感染した動物や物を触ることによる直接経路です。例えば、毛布やブラシなどのことです。

人や動物が感染する疥癬は、感染したのが人なのか動物なのかによって種類が異なります。この病気は野良犬や狭く衛生状態が悪い環境に住む動物に多く発症します。

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合わせて読みたい『毛が抜ける皮膚病:犬の疥癬について知りましょう

毛包虫症

毛包虫症を引き起こすダニは、ニキビダニに属します。もともと皮膚や毛包にいるダニです。毛包虫症は、何らかの理由(がん、甲状腺機能低下症、免疫システムの崩れなど)によってダニの数が増加したときに発症します。

毛包虫症は通常、動物や人間に感染しないということを覚えておきましょう。そうは言うものの、ドーベルマンやシャーペイなどの毛の短い純血犬には感染することもあります。

ヒゼンダニ症

ヒゼンダニ症を引き起こすダニはsarcoptes scabei var canis(犬穿孔疥癬虫)というダニで、犬の皮膚に食い込むことができます。この種類のダニは人間にも感染し、猫やキツネといった哺乳類にも感染します。

ウォーキング・ダニ

「歩くフケ」としても知られているこの疥癬は、cheyletiellaダニが病原因子です。人間には赤い発疹を引き起こし、犬、ウサギ、猫にも感染します。

 

犬の疥癬:症状と発見

犬の疥癬を見つけるには、特定の症状や行動に注意する必要があります。ダニによって引き起こされるこの炎症は、見つけやすいというのが不幸中の幸いです。炎症の場所や程度は疥癬の種類によって異なります。しかし、すべての犬に見られる症状の一つは疥癬によって引き起こされる痒みです。愛犬が同じ箇所を掻き続けていることに気が付くと思います。また、炎症部位を舐めて、怪我をしてしまうこともあります。

一方で、疥癬に感染した皮膚に生えている毛は疥癬の重症度によって部分的に、あるいは大きく抜け落ちます。また、皮膚が剥がれ落ちるためフケ、そしてかさぶたや膿疱(のうほう)も見られるでしょう。

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こちらの記事もご参考に『犬の「フケ」について:原因や治療法とは?

疥癬に感染すると、皮膚の発赤、炎症、傷、痛みそしてガサガサになりはがれるといった症状が見られます。場合によっては、食欲がなくなる、皮膚から嫌な臭いがする、体重が著しく減少することもあります。

 

自然療法による犬の疥癬の治療と予防

疥癬の治療は2つのポイントがあります。薬を動物に与えると衛生的な環境を保つことです。まず、獣医によって処方された薬を経口投与します。

また、この薬の効果を高めるためには特定の成分を含む自然の治療薬を塗ることもできます。家庭でもできる自然な治療薬には次のようなものがあります。

1.ニンニク

ニンニクは抗菌・殺菌効果があり、皮膚を回復させダニを排除することができます。潰したニンニク2片をオリーブオイルと混ぜます。そして、炎症部位に塗り一晩そのままにします。翌日、湿った布でオリーブオイルとニンニクを拭き取ります。

2.中性石鹸

疥癬に感染した犬は中性の石鹸でお風呂に入れましょう。中性石鹸には皮膚を刺激する香料が含まれていないからです。また、殺菌・消毒作用のある薬用石鹸を使用することもできます。濡れた皮膚に使い、2分後に流しましょう。

3.カモミール

カモミールは皮膚に有益で疥癬の予防と治療に役立ちます。カモミールの花は爽やかな香りで、抗炎症、洗浄作用があります。0.5リットルの水にスプーン一杯のカモミールの花と葉っぱを混ぜるとカモミールティーができます。寒い日には、ろ過した液体で犬の被毛を湿らせましょう。

 

このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。