知名度が低い?ベルジアン・シェパード・ラケノアについて
シェパード犬の中でも最も知名度の低いのがベルジアン・シェパード、特に ベルジアン・シェパード・ラケノア (Laekenois Belgian Shepherd)でしょう。にも関わらず、この犬種はとても興味深く、最も面白い犬種と言っても過言ではありません。独特な特徴をたくさん持っており、しかもペットとしてもピッタリなワンちゃんなのです。
と言うことで今日は、この知られざる犬種についてもっとご紹介することにいたしましょう。
ベルジアン・シェパード・ラケノアの大まかな概要
- 高さ:オスは61から66cm、メスは56から61cmの間
- 重さ:およそ30kg
- 毛皮:全体的に赤みがかっており、部分的に黒がかっている
- 性格:活発的、群れで暮らす、従順、防衛本能
ベルジアン・シェパード・ラケノア :起源
ベルジアン・シェパード・ラケノアは大型犬です。その長い名前はベルギーの「ラーケン」という場所にあった王室の居城に由来しています。そう、14世紀末頃は強い毛並みを持った大型犬はお城などの番犬として重宝されており、まさにこのラケノアも番犬として彼らに使えていたのです。興味深いですよね?
19世紀の終わり頃、ベルギーやドイツにはたくさんのシェパード犬が暮らしていました。しかし、なにせその数が多すぎるということで、彼らはシェパード犬を毛皮やその色を元に、さらに4つの犬種に部員類することにしました。その4つとは、
- グローネンダール・シェパード (Groenendael Shepherd)
- マリノア・シェパード (Malinois Shepherd)
- タービュレン・シェパード (Tervueren shepherd)
- ラケノア・シェパード (Leakenois Shepherd) – 短くて硬い毛並みを持っているシェパードはここに分類されました。
ベルジアン・シェパード・ラケノアの特徴
彼らにはたくさんの良いところがあります。まず、ベルジアン・シェパード・ラケノアはとても元気で、誰かを守ろうとする気持ちが高く、そして利口な犬種です。時に衝動的に行動する一面もありますが、基本的にはとても誠実で、主人の隣に静かに座っているようなワンちゃんです。しかし警戒心も強いので、見知らぬ人の前ではぶっきらぼうに振る舞う時もあるでしょう。注目を浴びるのも大好きで、高い自己肯定感を持っています。
また特筆すべきは、その「お世話好き」の性格でしょう。他の犬と付き合うのは苦手かもしれませんが、子どもがいるご家庭には理想的なワンちゃんです。縄張り意識が強く、自己中心的かもしれませんが、しっかりと家を守ってくれるワンちゃんとも言えます。
見た目はかなり「箱型」ですが、屈強な四肢を持っており、とても俊敏に動くことができます。ちなみに耳は三角で、尻尾も強いのも特徴です。
しかし、何と言っても注目を引くのは彼らの毛皮でしょう。硬くて荒いその毛並みは、(あまり品の良い表現ではないですが)鉄がサビたような赤色を帯びており、ちょっとライオンを彷彿とさせます。そして、鼻や尻尾部分などにところどころ黒が入っています。
ベルジアン・シェパード・ラケノアのお世話
彼らはとてもエネルギッシュな犬なので、それを発散させるためにもたくさんのエクササイズを必要とします。もし、慢性的に運動不足な状態が続くと、不安やストレスを抱えてしまい、健康にも害が及びます。ですので、頻繁に(1日1回以上)散歩に連れ出してあげる必要があるでしょう。
またラケノアはたくさんの愛情を欲しています。彼らが主人の隣に居たがるのは、愛情を感じたいと思っているからなのです。もし孤独や疎外されていると感じると、急に不機嫌になったり、ぶっきらぼうになったりします。
これこそが、1人ぐらしのご家庭より、むしろ家族向けのペットだと言われる理由です。
ベルジアン・シェパード・ラケノアの特徴的な性格
忘れてはいけないのは、彼らはとても個性的な性格の持ち主だということです。だから幼犬の頃から出来るだけ早く必要なトレーニングはしっかり施しておきましょう。下手すると、成犬になってからお行儀の悪さに悩まれることにもなりかねませんしね。
言い換えると、しっかりトレーニングを行ないさえすれば、彼らは愛情深くて従順な最高のワンちゃんになるということです。
また彼らはとても創造力豊かで知的です。だからなのか、退屈を極度に嫌うのです。もしベルジアン・シェパード・ラケノアをお家に招くのであれば、必要なお世話はもちろんのこと、とにかく構ってあげる覚悟を持っておきましょう。特に食事のお世話は特に大事です。
毛並みも、おそらく特に問題にはならないでしょう。短い上に強いですし、機能性もバッチリで、季節や気候によって分厚くなったりするようなこともありません。しかし、それでも他の犬と同様、衛生環境にはしっかり気を使ってあげましょう。
かかりやすい病気
ベルジアン・シェパード・ラケノアはたくましく、健康的なワンちゃんですが、それでもかかりやすい病気というのがあり、例えば股関節脱臼やてんかんがその例です。そういった病気を予防したり、悪化を防ぐ意味でも、動物病院で定期的に診察を受けさせるのは必須です。
さて最後に、ベルジアン・シェパード・ラケノアの一番良いところを言っておきましょう。それは、なんといっても「家族の一員」としての溶け込みやすさです。基本的には問題を起こすようなこともなく、一つ屋根の下でみんなと一緒に楽しく暮らしていけます。さらに子どもとの相性も抜群ですから、まさに家族にとっての理想のワンちゃんと言えるでしょう。
このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。