犬における尿路感染症:原因と治療

おそらく獣医師さんが適切な薬を処方してくれるとは思いますが、例えば新鮮なお水を用意してあげたり、家の衛生環境を良好に保ったり、彼らの飼い主として出来ることもいくつかあります。
犬における尿路感染症:原因と治療

最後の更新: 11 4月, 2019

犬の尿路感染症は、おそらくあなたが想像してるより一般的な病気です。特に腎臓といった尿と直結している臓器の辺りにおいては、強い痛みが生じることもあり、決してワンちゃんにとって心地よいものではありません。この記事では、尿路感染症の原因、治療法、そしてその症状をご紹介しますので、ワンちゃんを飼ってらっしゃる方はぜひご覧ください。

犬における尿路感染症の原因

犬における尿路感染症には様々な原因が考えられますそして何より恐ろしいのは、時に何の兆候もなく病気が進行していることがある、ということです。これこそが、定期的に動物病院に通うべき理由の一つです。獣医師さんなら、尿路感染症を検知することはもちろん、それになりかけている状態かどうかも分かりますからね。

尿路感染症の主な原因は以下にあります。

  • バクテリア感染
  • 内分泌障害
  • 薬物の摂取過多
  • 尿結石
  • 真菌感染
  • 尿失禁
  • トラウマ
  • ガン
  • 前立腺疾患
  • 骨髄、または先天性の異常

犬における尿路感染症の症状

尿路感染症は通常あらゆる症状が伴いますので、見分けることは比較的簡単です。とはいえ、何か異変を感じたらすぐに動物病院に行く習慣はつけておきましょう。すぐに適切な治療が必要な場合もあるのです。しかし、尿路感染症は常に目に見える症状が伴うわけではありません、これが厄介なところです。

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とにかく、一番大切なのは愛犬の行動や性格の変化をすぐに察知できるかどうかです。これが、最終的には早期治療ができるかどうかを左右することになります。尿路感染症によって起こる症状の例としては、以下のようなものです。

  • 血尿
  • 発熱
  • 失禁
  • 頻尿、もしくは尿量が通常より多い
  • 性器を取り憑かれたように舐めている
  • 尿から強い異臭がする
  • 排尿しづらそうにしている
  • 体重の低下
  • 無気力
  • 背中のお尻側を押した際に痛みを感じている

これらの症状が認められたら、少なくとも尿機能に何らかの異常が起きている可能性が非常に高いです。やはり一番の原因は感染症でありますが、もしかしたらもっと深刻な何かが潜んでる可能性だってあります。ですのでためらわず、すぐに動物病院に行った方が良いでしょう。

治療

愛犬の治療に関しては、獣医師さん以上に信頼できる人はいません。先ほども言いましたが、尿路感染症の原因は様々ですので、当然それによって治療法も変わってきます。ということで、まずは獣医師さんに尿検査をしてもらって、その原因を特定してもらいましょう。

もし尿に白血球が見つかれば、それはバクテリア感染か尿結石です。通常、尿検査だけで原因が突き止められることが大概なので、そこから治療も始められます。でももし愛犬の症状が極めて深刻なら、どの程度感染が広がっているのかを知るため、さらなる検査が必要になるかもしれません。

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治療は感染症の種類やどの程度感染が進んでいるかによっても変わってきます。でも一般的には、以下の方法がよく挙げられます。

  • 抗生物質
  • 薬物治療
  • 食事の改善
  • 水分摂取量を増やす
  • 尿アルカリ化、もしくは酸化
  • 点滴
  • 深刻な場合は、手術
  • 他の病気の治療。(尿感染症は他の病気と併発している場合もあるのです)。

あなたにできることは?

ちゃんと診察してもらって、正しい治療も行ってもらったとは言え、愛犬の回復を助けるために飼い主として出来ることもたくさん残っています。そのちょっとしたコツをご紹介しましょう。

清潔な衛生環境

愛犬が感染症になると、この清潔な環境を保つのがさらに大切になります。泥などのバクテリアが潜むものと接触するだけで、また感染してしまうかもしれないのです。しかも、愛犬が感染症になったということは、あなた自身の健康にも関わりますしね。

薬物投与

獣医師さんに教わったスケジュール通りに、愛犬に薬をあげましょう。もちろん、医師から処方されてない薬をあげるのはご法度です(とは言え、もちろん医師からOKが出てるなら構いません)。

清潔な水

常に、ワンちゃんが綺麗で新鮮なお水が飲めるよう状態にしておき、いつもより少し多めに水分を摂らせるように心がけましょう。また水分補給が難しそうなら、針のついていないシリンジ(注射器)で、口元に水を持っていってあげるのも良いでしょう。この病気は、腎臓が感染している場合は特に、水分補給が治療の鍵となります。

撫でない

尿路感染症は、複数の体に何らかの異常や痛みを与えている可能性があります。ということで、しばらくは愛犬に抱きついたり撫でたりするのも控えた方が良いでしょう。悲しいのは分かりますが、愛犬はあなたの愛に気づいているはずですので安心してください。

最後になりましたが、もし愛犬が尿路感染症になっても、あまり気に病む必要はありません。割とよくあることですし、深刻な状態になるのはレアなケースです。治療も簡単ですし、今日ご紹介したコツを使えば、さらに回復を早めることも出来るでしょう。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。