ボツワナでアフリカゾウ100頭が殺害される

2019年2月6日
象牙を狙った密猟者により、アフリカゾウの3分の1が過去10年間に殺されました。

象牙の違法取引はアフリカの野生動物を脅かし続けています。ボツワナで起きたゾウ100頭の殺害は、アフリカゾウの密猟の歴史で過去最悪のニュースと言えるでしょう。

ゾウ100頭の大虐殺

この悲劇的な発見は世界最大のゾウの生息地であるボツワナでNGO「国境なきゾウ」がヘリコプターによる航空調査を行っているときに明らかになりました。

アフリカの自然保護団体の主な目的の一つは、密猟者からゾウを守るということです。しかし、今回に関しては象牙密猟者を追い詰めることはできませんでした。

アフリカにいるゾウの3分の1は過去10年間に殺されたと推測されています。また、タンザニアなどの地域ではその数字は更に壊滅的で、ここ5年間で6割のアフリカゾウが殺されました。今では牙のないゾウの数が上回るほどです。

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ゾウの密猟者

ゾウの最後の砦:ボツワナ

ボツワナ国内には13万頭ものゾウが生息していて、その生息数は現在世界最多であるため、人々はこの国を最後のゾウの聖域と考えています。

約100頭ものゾウが殺害されているのが見つかったのは、世界中の観光客を魅了する野生動物保護区オカバンゴ・デルタからわずか数キロメートル離れた場所でした。今、世界はこの大量に殺されたゾウの悲劇を悲しんでいます。

NGOメンバーによると、密猟者は大口径の弾丸を使用していると言います。そして、この事件を更に悲劇的にしているのは、まだ牙がほとんど生えていない子ゾウがこの事件により親を奪われてしまったということです。

ゾウはメス中心の女系社会で、家族愛が非常に強い動物です。メスが集団の先頭に立つため、母ゾウがいないことは壊滅的な連鎖反応をもたらすことがあります。また、標的になった100頭のゾウの多くは35歳以上でした。さらに残酷に牙だけが抜き取られた死骸は、なんと暑いアフリカの大地で腐ったままにされていたのです。

母ゾウ ゾウ ボツワナ 密猟

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アフリカゾウの密猟

NGO「国境なきゾウ」のメンバーによると密猟は何カ月もの間行われてきたそうです。ボツワナでは、アフリカの他のどの地域よりも2倍も多くの密猟を記録しており、これは政府が反密猟部隊の武装解除を決めたためと主張しています。

象牙は密猟が後を絶たず、密猟ビジネスの重要な「商品」であり続けています。中国では、未だに多くの高級品が象牙で作られています。その結果、象牙は1キログラムあたり846ユーロになることもあります。また大きなゾウの牙は最大で30キロにもなります。

30年前、ゾウの生息数は百万を超えていたという事実を振り返ることで、減少するアフリカゾウの深刻さが浮き彫りになることでしょう。ボツワナのような国々でゾウの保護対策に本腰を入れるのにはこのような背景があるからです。

アフリカゾウは地球上に残された巨大動物の一種で、アフリカのサバンナのみに生息しています。人間はほとんどの大陸でゾウを絶滅に追いやってきました。アフリカで生き延びたゾウもいますが、その存在は人間の欲のために脅威にさらされているのです。

Said, M. Y., Chunge, R. N., Craig, G. C., Thouless, C. R., Barnes, R. F. W., & Dublin, H. T. (1995). African elephant database 1995. IUCN, Gland (Suiza). Species Survival Commission.