国際畜犬連盟(FCI)に承認されていない犬種について
国際畜犬連盟(FCI)は、それぞれの犬種の基準を設定して身体的な特性や気質によってグループごとに分類をしています。
現在は10の異なるグループがあり、各グループは細かな項目に分かれています。ただし、国際畜犬連盟に承認されていない犬種もまだ存在します。
認識されていない理由は様々で、他の団体にすでに承認されている犬種であることや、国際畜犬連盟が設定している基本的な条件を満たしていない場合があります。
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国際畜犬連盟に承認されていない犬種
今回紹介するワンちゃんは9種類あります。では、実際に承認されていない犬種を見ていきましょう。
1. アメリカンピットブルテリア
アメリカ合衆国が原産の、違法な闘犬に使われていた犬種なので、国際畜犬連盟はアメリカンピットブルテリアを承認していません。
組織独自の繁殖規定を発行するアメリカの組織であるアメリカンケンネルクラブ(AKC)は、アメリカンピットブルテリアを犬種として承認しています。
アメリカンピットブルテリアは中型犬に分類されますが、大きさは最大で30kg程度まで成長します。
大きな頭と幅広い目、そしてかみそりのように鋭い歯のあるあごを持っています。
毛色はどんな色でもかまいませんが、白、黒、茶色が最も一般的です。
海外の国の中には、アメリカンピットブルテリアの所有が違法となる国もあります。
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2. ブーアブル
南アフリカを起源とするブーアブルは、古代の犬であるモロッサーを起源としており、ブルマスティフ、グレートデン、そして現在は絶滅したブレンバイザー間の交配種です。
ブーアブルは、飼い主や家族を守ろうとする勤勉な犬で、南アフリカ共和国のマスティフとしても知られています。
体重は90キロ、そして身長75センチほどに成長するブーアブルは、フォウン、グレー、茶色、栗色、または黒などの柔らかくて短い毛皮が特徴的です。
前述したように、従順で信頼できるブーアブルは、家族に対してとても愛情深く、家族を守ろうとします。性格は好奇心旺盛で、恐れることを知りませんが、知らない人と仲良くなるまでは少し時間が必要です。
非常に体格の良いブーアブルを飼うときには、マンションなどの集合住宅ではなく、彼らが走ったり運動できるのに十分なスペースが必要です。
3. スパニッシュブルドッグ(アラノ・エスパニョール)
スパニッシュブルドッグは中型の狩猟犬で、かつてのイングリッシュブルドッグや絶滅したブレンバイザーなどのいくつかの犬種の交配によって生まれました。
スペイン王室犬協会だけが、スパニッシュブルドッグを犬種として承認しています。
スパニッシュブルドッグはモロッサーの品種で、頭が大きく、短い鼻と首、そして肌には折込などシワが寄っています。
短くて太い毛皮は、赤、黒、グレー、そしてたて模様のブリンドルなどの色です。
外見とは違ってとても静かなスパニッシュブルドッグは、勇敢で忠実な犬ですが、やや落ち着きがないという点があります。
4. アメリカンブルドッグ
家畜を保護したり、狩猟をする人をサポートするためにアメリカ合衆国南東部で生まれたのがアメリカンブルドッグです。
コンパクトながら頑丈な体型のアメリカンブルドッグは、非常に機敏で活気のある犬です。
大きな頭、垂れた唇、そして黒い鼻が特徴的なアメリカンブルドッグは、短くて滑らかな毛皮を持っており、その色は、白、茶色、赤またはブリンドルです。
アメリカンブルドッグは国際畜犬連盟に承認されていない犬種の一つですが、ユナイティッドケンネルクラブ(UKC) からは承認されています。
とても活発なアメリカンブルドッグは、社交的で知的であることに加えて、家族に対してとても愛情深く、何かあったら守ろうとします。
運動が必要な犬種のため、集合住宅ではなく一軒家で動くスペースが十分にある家が向いています。
5. アクバシュ
アクバシュはトルコ由来の犬種で、羊の世話をするために数世紀前に交配されました。名前の由来は「白い頭」で、見た目はグレート・ピレニーズに似ています。アクバシュには短毛種と長毛種の2種類があり、どちらも白くてとても勤勉です。
羊飼いの手伝いなどの仕事をしていないときは非常に静かで、世話をしている羊との強いつながりを飼い主が感じるほどです。
承認されていない他の犬種
国際畜犬連盟に承認されていない他の犬種は次の通りです。
- アラパハブルーブラッドブルドッグ(アメリカ)
- カンガール(トルコ)
- クリーカイ(アラスカ)
- 四国犬(日本)
このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。