犬の中毒事故を防ぐにはどうしたらいい?
害虫駆除のために毒餌や同様のものを使用することがまだ当たり前とされている都市が未だ多く存在します。これらの都市で犬の散歩に連れて行くとき、特にリードなしで散歩する場合には、警戒する必要があります。
本記事では、愛犬が毒物を誤って食べてしまわないようにできること、そして万が一、食べてしまったときの対処法についてご紹介します。
犬にとって危険な毒餌
毒餌は、特にネズミ対策として、非常に長い間使われてきた方法です。通常は、毒物を含ませた小さな食べ物を使います。これらの化学物質のほとんどは抗凝固剤です。つまり、ネズミが毒餌を食べると、毒は体内に素早く広がり、体内出血を起こし死に至るのです。
もしあなたの愛犬がこの毒餌を食べてしまうと、同じことが起きるでしょう。だからこそ、毒素が体内に広がる前に素早い行動が求められるのです。
もし愛犬が毒餌を食べてしまったら?
この場合、一番良いのは動物病院に連れて行くことですが、クリニックから遠くに住んでいる場合、中毒の対処法のステップを知っておく必要があります。毒は非常に速く広がるため、迅速な行動が求められます。
毒を取り除くために吐かせる
まず頭に思い浮かべることと言えば吐かせることでしょう。この方法は、どのくらい前に毒物を食べてしまったかを知っていれば安全です。正直なところ、吐かせるのは毒が体内に入ってから1時間以内であるときだけ有効です。つまり、まだ毒が体全体に回っていないという意味です。
もしそれよりも時間が経ってしまっている場合、無理やり吐かせることは逆に体に悪影響になりかねません。毒が広がると、吐しゃ物の酸性度は上がり、消化管に大きなダメージを与えます。一時間以上経ってしまった場合、最寄りの動物病院に連れて行きましょう。食べ物は既に消化されているため、吐かせても意味がありません。
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犬に吐かせる方法
犬に安全に吐かせるためには、針のないシリンジ(注射器)と過酸化水素が必要です。これは、自宅の救急箱に常備させておきましょう。まず、過酸化水素をシリンジで吸い、犬の口を開けて1回ですべての液体を口の中に入れます。
この後、数秒間は犬の口を閉じて液体を全て飲み込むことを確認するといいでしょう。数分間で嘔吐するはずです。
緊急事態に対処するためのヒント
- 冷静沈着に振る舞う。当たり前のことのようですが、緊急事態に対処するのに一番やってはいけないことは取り乱すことです。何らかの毒を愛犬が食べてしまった場合、毅然とした態度で素早く行動しましょう。あなたの落ち着きが愛犬の命を救うことになるのです。
- 獣医に連れて行く。愛犬の体が毒を消化するのを防ぐためには応急処置は重要です。応急処置の基本手順を踏んだら、獣医に直行しましょう。
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どうやって毒餌を食べないようにしたらいい?
散歩中は細心の注意を払うことが一番の対策です。公園、庭、道端に毒物があると思われる場合は、リードを外しては絶対にいけません。あなたの近くを歩かせることでその状況をコントロールしやすくなるからです。
公園や広場の多くは、犬が遊べるような特別な場所が設けられています。これらの場所では毒物は禁止されているため、犬にはとても安全です。ここではリードを外して、他のワンちゃんと遊ばせてあげていいでしょう。
同様に、自宅でも注意が必要です。毒餌は使用していなくても、犬の見つけられない場所に保管する必要がある有毒なものがあるからです。例えば、殺虫剤、洗浄剤、化粧品、衛生用品などです。
このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。