愛犬はどれぐらいの睡眠を必要としているのだろう
犬は本当に良く寝ますよね。実際、この子たちって1日に「寝る」と「食べる」しかしてないんじゃない?と思う時もあります。そんなことからか、どこかの国には「犬並みにぐうたら」という言葉もあるぐらいです。
しかし、犬の飼い主にとったらこれは一つの疑問の種です。一体、私の愛犬はどれぐらいの睡眠を必要としているのか?過度に寝すぎてはいないか?もしくは睡眠不足なんじゃないか?さあ、気になる方は是非読み進めてください。
愛犬はどれぐらい寝なきゃいけないの?
この質問に答えるには、何個かの要素に分けて考えなければなりません。一つ目は愛犬の年齢、もう一つはその子の健康状態です。それでは、一つずつ検討してみましょう。
犬の年齢
人間と同じで、犬の睡眠サイクルも年齢による影響を受けます。子犬の睡眠時間は成犬や老犬のそれとは異なるのです。
子犬はどれぐらい寝なきゃいけないの?
赤ちゃんと一緒で、子犬も1日のほとんどを睡眠と食事に費やします。エネルギーをすぐに消費してしまいますので、それ以外の活動はほとんど行わず、結果的に1日18時間から20時間寝てることになります。
つまり、子犬は私たちみたいに夜10時に寝て、朝6時に起きるみたいな規則正しい生活は送りません。その代わり、1日に何度か寝たり起きたりを繰り返すのです。でも心配は要りません。日中も数時間は起きてるタイミングがあると思いますので、その間に愛犬と目一杯交流を計りましょう。
成犬はどれぐらい寝なきゃいけないの?
ワンちゃんは、成長するにしたがって睡眠時間が少しずつ短くなります。とはいえ、それでも人間以上の睡眠時間は必要になります。実のところ、成犬でも体力を回復するのには15時間から16時間は寝なきゃいけないと言われていますので、大体私たちの2倍ぐらいの睡眠時間が必要ということになります。
どうりで、夕方の散歩でもワンちゃんは元気一杯な訳です。
ちなみに、大型犬の場合はさらに数時間、つまり合計18時間ぐらいの睡眠が必要になると言われています。大きければ大きいほど、体力の消費が激しいのでしょうね。
老犬はどれぐらい寝なきゃいけないの?
愛犬がお年寄りであれば、さらにたくさんの睡眠時間が必要になります。実務的にみた場合、老化とは子ども時代への回帰と言っても過言ではなく、特に睡眠に関しては子犬と同じぐらいの量が必要です。
しかし不幸なことに、中には痛みを伴う病気を患っていて中々寝つけない、という悩みを抱えた老犬もいることでしょう。
もしあなたの愛犬が、睡眠不足によってストレスや緊張を溜めていると感じたら、すぐに動物病院に連れて行ってあげましょう。きっと獣医師さんが、適切な睡眠を摂れるような薬を処方してくれるでしょう。
犬の健康
上記に挙げた数字は、あくまで健康な犬を想定した場合の目安でしかありません。もし病気を患っていたりすると、それによって睡眠時間は長くなったり短くなったりもするでしょう。
例えば、「うつ」を患っている動物は必要以上に睡眠を取る傾向にあり、一方どこか身体に痛みを感じている動物は、睡眠時間が短くなる傾向にあります。どちらのケースも心と身体の健康において非常に危険な状態ですので、迷わず獣医学に頼りましょう。
念頭に置いておいてください
一つとして同じ命はありません。例えば先ほど、大型犬はたくさんの睡眠を必要とすると言いましたが、落ち着いた性格の大型犬なら体力を温存するので、もしかしたら睡眠量は少なくて済むかもしれません。また犬の場合は犬種問わず睡眠サイクルはおおよそ似ていると言われていますが、それでも中には1日分のエネルギーを早めに消費してしまう犬種もいます。あくまで、傾向の話ですが。
とにかく、飼い主としての責務は「寝たいだけ寝させてあげる」ということです。人間もそうですが、健康のために何が一番必要なのかを一番わかっているのは、その身体なのです。
引用された全ての情報源は、品質、信頼性、時代性、および妥当性を確保するために、私たちのチームによって綿密に審査されました。この記事の参考文献は、学術的または科学的に正確で信頼性があると考えられています。
-
Kis, A., Szakadát, S., Gácsi, M., Kovács, E., Simor, P., Török, C., … Topál, J. (2017). The interrelated effect of sleep and learning in dogs (Canis familiaris); An EEG and behavioural study. Scientific Reports. https://doi.org/10.1038/srep41873
-
Takeuchi, T., & Harada, E. (2002). Age-related changes in sleep-wake rhythm in dog. Behavioural Brain Research. https://doi.org/10.1016/S0166-4328(02)00123-7
-
Toth, L. A., & Bhargava, P. (2013). Animal models of sleep disorders. Comparative Medicine. https://doi.org/10.1007/978-981-10-5981-0_12
-
Owczarczak-Garstecka, S. C., & Burman, O. H. P. (2016). Can sleep and resting behaviours be used as indicators of welfare in shelter dogs (Canis lupus familiaris)? PLoS ONE. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0163620
このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。