ホントにいたの?!絶滅したオーストラリアの大型動物相

2019年6月27日
200万年前、今のオーストラリアには荘厳な生物が暮らしていました。今回はそこで絶滅してしまった大型動物について読み進めてみていきましょう。

1969年、化石探索に熱中していたロッド・ウェルズが、南オーストラリアのビクトリア洞窟に入りました。その洞窟の奥深くに、地球上を歩き回っていたもっとも大きな動物のいくつかの化石が眠っていようとは想像もしていませんでした。オーストラリアの大型動物相の世界へようこそ。

この記事では、更新世に地球上に住んでいた最も魅力的で、巨大な動物についてご紹介します。

オーストラリアの大型動物相:ディプロトドン

ディプロトドンは、この記事の一番上に写真のある動物ですが、私たちが知っている中でも最も大きな有袋目の哺乳動物です。これはサイと同じくらいの大きさの草食動物でした。

大きい種では、高さ約3メートル、重さ約3トンだったとされています。現在生きている中で最も近い親戚はコアラやウォンバットになります。

科学者によると、これらの動物はオーストラリアの大地に160万年前から生息していたそうです。群れで生活し、湖や川の近くで、樹木のある地域や牧草地で暮らしていたようです。そこで葉っぱや草、そして低木などを食べていたのです。

しかし、身体の大きさと俊敏性のな無さが命取りになりました。そのために、オーストラリアの他の大型動物相の格好の獲物になってしまったのです。その捕食者のいい例が、ティラコレオです。

自然界のハンター、ティラコレオ

この冷酷な捕食者は、およそ100キロ~160キロほどにもなり、大きさはヒョウと同じくらいでした。それによりティラコレオはこの地域でまぎれもなく最も大きな肉食動物だったのです。

大型動物相ティラコレオ オーストラリア 大型動物

ティラコレオ(有袋ライオン)は、自分よりもずっと大きい動物の後をつけ、殺すことができました。強く鋭い爪が、獲物を捕らえるのに役立っていました。

このオーストラリアの大型動物相の一種についての奇妙な事実は、その起源です。なんとティラコレオの子孫は草食動物なのです。ですので、ティラコレオの歯はその目的に適していました。この問題を解決するために、ティラコレオは犬歯の不在を切歯で補ったのです。

さらに、ナイフのような形の臼歯を身に付けました。これらと、顎の噛む力が破壊的な効果を生みました。例えば、これらの恐ろしい武器のおかげでティラコレオは獲物をたった1分で殺すことができたと信じられているのです。

 

巨大カンガルー、プロコプトドン

こちらも、大型動物相の種の中で最も素晴らしいもののひとつです。鼻の短い巨大なカンガルー(プロコプトドンは、現在のカンガルーに姿がとても似ています。しかし、顔がより平たく、目が前方についています。

プロコプトドン オーストラリア 大型動物

体長は2メートル以上あり、体重は225キロまであったため、この有袋哺乳動物は木の葉に届き、それを食べることができました。腕には長く、爪のような指が付いており、最も高い所にある枝に届くことができたのです。

現在のカンガルーにとても似ていましたが、この動物はジャンプをして移動していなかったという科学的証拠があります。彼らの体のつくりは、私たち人間のような二足歩行に似ていたのです。

彼らは大型動物相の最後の種の一つです。そして約5万年前に絶滅しました。

なぜ絶滅してしまったのか?

オーストラリアの大型動物相に何が起こったのか、確かなことは今でも不明です。ただ、多くの研究が気候の変化が主な原因だったのではないかとしています。

ティム・フラネリーのような研究者は、5万年前に人間がオーストラリア大陸に到達したことが原因だと言っています。狩りと森林伐採もまた、彼らの絶滅に関わっていたのかもしれません。そうはいっても、この理論にはさまざまな議論があります。

絶滅の原因が何であったにせよ、何百万年も前に、これらの素晴らしい動物たちが存在していたことは確かです。ありがたいことに、現代の古生物学や研究のおかげで、これらの生物が忘れ去られずに済んでいるのです。

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