ちゃんと見えていないかも?犬の視力を確認する方法
視力は周囲を見る、好きなところに自由に行けるなどを可能にしてくれる最も大切な感覚の一つです。他の感覚と同様に、視力は犬の見る世界を変えてくれます。しかし、愛犬が視力を完全に失ってしまったらどうなるのでしょうか。
視力の喪失はどんな動物にとっても衝撃的なものです。しかし、それは決してこの世の終わりではありません。周囲の世界を理解するのに役立つ他の感覚が犬にはあります。失明の原因は異なります。そして、愛犬がちゃんと見えているかを確かめるのは想像以上に難しいことなのです。
失明の原因
失明とは、動物の片方、あるいは両方の目の視力が部分的または全体的に失われることです。これはシニア犬によく起こりますが、子犬にも起こる可能性があります。
犬の視力喪失の原因は遺伝的な理由によるものです。両親や祖父母のいずれかがこのような症状を抱えている場合、次世代も失明する可能性が非常に高くなります。
このような場合、犬の目には様々な影響があります。出生時、目の構造に奇形が見られるかもしれません。角膜または水晶体が完全に発達していない可能性があります。まれに、目がまったく無い状態で生まれることもありますが、これは頻繁にあることではありません。
そして、犬の視力に影響を与える可能性のある病気もあります。白内障や糖尿病は、人間の場合と同じように犬の目に影響を与えることがあります。
合わせて読みたい【犬に起こる白内障:症状とその治療について】
愛犬の視力の問題を知る方法
注意深い人であれば、目の見た目や動き方の変化に気が付くかもしれません。犬の目に起こるかもしれない変化には次のようなものがあります。
- 白い部分が赤い
- 目の曇り
- 青い輪
- 過剰な目やに
- 怪我や出血
インフルエンザのような病気は犬の視力に影響を及ぼすことがあります。しかし、白内障のような他の病気は完全に失明させてしまうこともあります。また、目に何の問題もなさそうに見えても、次のような奇妙な行動が見られることもあります。
- 数メートルしか離れていないのに、あなたを見つけられない
- 常に物にぶつかっている
- 一目であなたを認識できない
- 暗いと見え方が酷い
- オモチャや餌のボウルを見つけられない
- 真っすぐ見るのではなく、常に地面のにおいを嗅いでいる
これらの症状は散歩中、より顕著になります。あなたを安全に見つけられるように何度も愛犬の名前を呼ぶことで注意を引く必要があるかもしれません。より重症の場合、外に出る前にソワソワしてしまう犬もいます。これは、未知の世界に出ることに対して恐怖感を覚えてしまったからです。
あなたの愛犬にこのような症状が見られたら、しっかりと見えていないことが考えられます。その場合は必要な検査を行い、目の健康を調べてもらうため、すぐに獣医に連れていきましょう。失明していても、あなたの愛犬にとってこの世の終わりではありません。
合わせて読みたい【動物の目の検査について】
世界の違う見方
視力は、すべての動物にとってそうであるように、犬にとっても基本的なことであるため周囲を観察するのに最も信頼している感覚というわけではありません。しかし、嗅覚は場所を認識するのに重要な役割を果たします。
人間とは異なり、犬の嗅覚は強力で、誰と一緒にいて、どこに行くのかを知ることができます。犬の耳も同じように機能します。人間の耳では聞き取れない低い周波数をとらえることができるため、遠く離れた場所の音を聞くことができます。
生まれつき視力のない子犬に関しては、多くの場合、周りの人はそのことに気が付きません。なぜでしょうか。それは、他の感覚が研ぎ澄まされているからです。視力を失ったことにより他の感覚の精度が高まるため、他の犬と同じように成長するからです。
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- Plummer, C. (2016) Diagnosing Acute Blindness in Dogs. TODAY’S VETERINARY PRACTICE | An Official Journal of the NAVC.
- Posporis, C., Beltran, E., Dunning, M., Espadas, I., Gillespie, S., Barry, A. T., & Wessmann, A. (2019). Prognostic factors for recovery of vision in canine optic neuritis of unknown etiology: 26 dogs (2003–2018). Frontiers in veterinary science, 6, 415.
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