犬に起こる白内障:症状とその治療について

· 2018年10月2日
早期発見さえできれば、愛犬が視力を失うこともありません。

ペットも年をとるに連れて色々な病気にかかりやすくなり、それに伴って日常生活もどんどん困難になっていきます。白内障もその一つで、症状が進むにつれて愛犬の視力は衰えていき、最悪の場合、視力を完全に失うこともあるのです。

犬の白内障とはどんな病気なのか?

さて、犬は8~9才ぐらいで「お年寄り」と呼ばれるようになり、この頃から、人間のお年寄りと同じように、体に色々な異常が起こり始めます。

例えば、白内障は「老人」がなりやすい病気の一つですが、これは「老犬」にとっても同じです。さて、白内障とは網膜に光を集める役割を果たす「目の水晶体」が曇ってしまう病気です。もしワンちゃんの目が青白く帯びてきていたら、それはその子の視力が白内障によって低下してきている証拠です。

白内障は遺伝性の病気なので、全てのワンちゃんが患うわけではありません。逆に言うと、若い内から白内障を患うワンちゃんもいるということです。

一方、シニア犬が患いやすい目の病気に「核硬化症」というものもありますが、これは白内障と大きく異なりますので注意してください。核硬化症では「目の水晶体」の濃度が変化して、目が灰色を帯びてきます。もし違いが分からなければ、動物病院に行って獣医師さんに判断してもらいましょう。

目が白く濁っている犬

通常、犬の白内障はゆっくり進行していくもので、朝起きたらいきなり進行していたなんてことはありません。ですが、ワンちゃんが過去に怪我を負っていたり、炎症を起こしたまま治療されてなかったり、糖尿病を患っていたりした場合、急激に進行する可能性も無くはありません。

また、特定の犬種は白内障を患いやすい傾向にあります。例えば、コッカースパニエルやペキニーズ、シュナウザー、ゴールデンレトリーバー、シベリアンハスキー、フォックステリア、ラブラドール、イングリッシュシープドッグなどがこれに当てはまります。

先ほど白内障は大体が遺伝性だと言いましたが、早期発見によって視力を失うという最悪の事態を回避することができます。また日頃から眼の衛生に気を使ってあげることで、白内障を予防できたり、少なくとも進行を遅らせることができます。ですので、健康的な食事を与えたり、定期的に動物病院に行って検診してもらうことなどを心がけましょう。

犬の白内障はどんな症状をもたらすのか?

犬の白内障は、症状が明らかなので簡単に確認することができます。最初は、目から出る分泌物によってワンちゃんの目が異常に潤むところから始まります。この時、何かの感染症や衛生問題などと勘違いする人も多いでしょう。

しかし時が経つに連れ、眼の水晶体が段々とくすんできで、眼球に白や青色の円が現れるようになります。この時から、愛犬が極端に明るい場所を嫌がったり、逆に暗い場所を好むようになったり、散歩中にずっと俯いていたり、明らかに目が見えていないような動きをするようになることもあります。

こちらを見つめる犬

繰り返し言いますが、白内障は放っておくと視力を奪うほどの大変な病気ですので、早期発見はとても重要です。確かに犬は嗅覚に優れた動物ですが、視力が必要ないという訳じゃありません。

どうやって白内障を治療するのか?

白内障を完全に治療する方法は、眼の水晶体を手術で取り除いて、代わりに人工の水晶体を埋め込む他ありません。この時用いられる人工水晶体は眼内レンズと呼ばれるのですが、これに取り替えた後はもう白内障が発症する危険はありません。

また手術といっても基本的には超音波で行われ、成功率も95%程度と安全なものです。ただ、確かに手術を行うと通常ある程度の視力も回復しますが、子犬の時のような視力には戻らないと思います。もっと言えば、白内障になる以前の視力にも戻らないことだってあり得るぐらいです。

しかもワンちゃん全員がこの手術を受けられる訳ではありません。全身麻酔が必要となる手術ですので、麻酔適正をクリアできないワンちゃんは手術を受けられないのです。

手術が終わっても気は抜けません、術後のお世話が待っています。最低2週間は愛犬にエリザベスカラーをつけさせないといけませんし、運動をさせてもいけません。

また1日に数回、眼の近くを綺麗に掃除してあげることも必要です。ワンちゃんは自分で出来ませんからね。しかし、術後1週間程度が経つと、愛犬も徐々に目が見えるようになってきて、光を嫌がるような仕草もなくなってくることでしょう。