聴覚障害の犬をトレーニングする方法
愛犬の耳が不自由でない限り、聴覚障害の犬のトレーニングについて考えたことがないかもしれません。犬のトレーニングをするのは、とても忍耐力の要ることです。その犬の聴覚に障害があるとなると、さらにトレーニングが複雑に、さらに忍耐力が必要となることでしょう。ですが、不可能なことではないのです。
聴覚障害の犬にもトレーニングをすることができる
聴覚障害の犬と暮らすことは、簡単なことではありません。特に、トレーニングとなると、これまでに考えたことのなかったような困難にぶつかることでしょう。耳が聞こえるということで、様々なことが可能となっているのです。
もし愛犬に聴覚障害があったとしても、過度に心配しすぎる必要はありません。専門的なアドバイスと忍耐力があれば、訓練することはできます。実際のところ、訓練方法は変わりません。必要なのは、繰り返しと、ポジティブ・レインフォースメントです。耳が聞こえる犬に対しては言葉を繰り返すのに対し、耳の聞こえない犬に対してはサインを繰り返すことーこれが大きな違いです。
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サインを選ぶ
聴覚障害の犬のトレーニングをしたいなら、犬が正しいことをしたときに示すサインを選ぶことが最初の一歩です。手や懐中電灯を使います(レーザーポインターは決して使わない)。手を使ったジェスチャーや懐中電灯のサインは、いつも同じものでなくてはいけません。その都度変えてしまったら、犬が混乱するからです。
サインを見せて教える
次が、最も大切なステップです。犬が何か正しいことをした時に、決めたサインを見せて教えます。シンプルな方法で教えます。例えば、手に何かを置いて、指を上に向けるなどの指示を従うように教えます。
あなたの手の上に置いたものを犬が拾うことができたら、必ずいつも同じサインを見せます。これにより、犬の中で2つのジェスチャーが結びつくのです。命令に従った時は、常にご褒美をあげましょう。
こちらを見ていない時は注目させる
もしかすると、すぐに気が散ってしまう愛犬かもしれません。その際は、なんらかの形で注目をこちらに向けさせるようにしましょう。例えば、目の近くを優しく触るなど同じサインを繰り返します。そうすれば、飼い主の方を向かなくてはいけないと気がつきます。
おやつや愛犬の好きな食べ物を一切れ使って注目させることも可能です。もちろん、先に与えてはいけません。あなたがやってほしいことをきちんとできたことを確認してから与えましょう。
何を教えたいのか計画する
真剣にトレーニングを始める前に、まずは愛犬にあなたのサインを理解させましょう。さらに、何を教えたいかをプランニングする必要があります。例えば、おすわり、何かを拾う、落とす、呼んだら飼い主の元へ来る、などです。何を教えたいかをはっきりとさせた上で、トレーニングを開始しましょう。
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ネガティブなサインを選ぶ
犬が何か正しいことをした時には、ポジティブなサインを見せたいですよね。ですが、悪いことをした時にも理解させなくてはいけません。あなたがして欲しかったことを愛犬ができなかった、ということをわからせるサインも必要です。例えば、親指を上に立てるサインが「できたね、いいね」のサインなら、親指を下に示す際は「よくない」のサインです。
サインとご褒美
動物が服従を学び、そこから受ける良い結果との関連性を知るには、ポジティブなサインとご褒美の間に時間を空けないことです。愛犬があなたの求めたことをしたら、その場ですぐにご褒美をあげましょう。そうすれば、次に同じことをした時にもご褒美がもらえるということに気がつくのです。
抱きしめる、撫でてあげる、優しい表情で話しかけるなどは、すべてペットの喜ぶポジティブなご褒美です。愛犬が聴覚障害であっても、きちんとトレーニングをすることができます。ですが、正常な聴覚を持つ犬をトレーニングするよりも、より忍耐力を必要とするでしょう!今日ご紹介したコツに従えば、愛犬にとって(あなたにとっても!)より楽しいトレーニング時間となるかもしれませんね。是非、参考にしてみてください!
このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。