愛犬が襲われた時に取るべき行動

襲われることは、愛犬の体だけでなく心にも影響を与えます。このような事が起こった後は、いつも以上に愛犬の行動には注意を払いましょう。
愛犬が襲われた時に取るべき行動

最後の更新: 11 10月, 2018

どんなに日頃から身構えていたとしても、愛犬が他の犬に襲われることはあり得ます。もしかしたら、自分の目の前で襲われてしまったのに、何もできずに立ちすくんでしまう飼い主さんもいるかもしれません。でもこんな時、どうすればいいか知っている人なんて多くはないでしょうし、それは無理もありません

しかし実際に襲われてしまってから「これ、どうしよう」と悠長に考えるわけにもいかないので、今日はそんな不測の事態に備えて基本的な対処法をご紹介しておきましょう。

最大の目的は、加害者を退けること

まず最初のステップは、自分の立場をよく理解することです。こんな状況に陥っても必死に愛犬を守ったり、相手に暴力を振るう必要はありません。かといってただ傍観しておくわけにもいきません。

こういった場面に出くわした時、まずあなたが取るべき行動は「適切な方法で加害者を退けること」です。つまり、攻撃を加えてくる動物をなんとかして愛犬から遠ざけるということです。仲裁して仲を取りなそうとしても、ケンカは収まりませんし、むしろあなたが攻撃されるリスクも高まります。

このことを頭に入れながら、どうやって加害者を遠ざけるかを考え、そして行動に移しましょう。でもこれが瞬時にできたら、そもそも苦労はしませんよね。

暴力は新たな暴力を生む

「犬を叩けば彼らは怯えて逃げていく」と思ってる方も多いようですが、実のところ、彼らは自分の身を守ろうとしてさらに攻撃してきますので、状況は悪化します。こういう状況では戦況を分析するよりも、とにかく自分の身を守ることを優先するのが犬の本能なのです。

噛みつき合う犬

どんな場合も、動物に直接危害を加えたりするのは止めておきましょう。やるとしても最後の手段です。直接攻撃じゃなく、遠くから石を投げつけるのも同じです。とにかくワンちゃんに身の危険を感じさせると、状況は悪化するのです。つまり、あなたができることは「防衛」に限られます。

何とかワンちゃん達の怒りを静める方法を講じるのです。例えば遠くから怖がらせたり、気を紛らわせたりするのが効果的です。ここで大事なのは、遠くからやるという点です。近づけば近づくほど、噛まれるリスクは高まり、噛まれるリスクが高まると言うことは狂犬病などの病気に感染するリスクが高まるということでもあります。

効果的な防衛手段

例えば、もし家の庭などでケンカが勃発したら、ホースを使えるかもしれません。そうです、蛇口をひねって強めのジェット噴射をワンちゃんの顔面めがけて放つのです。こうすることでストレスレベルが低下し、すぐにケンカのほとぼりも冷めるでしょう。

もし近くにホースがない場合には、「音」を使って気を散らすのも効果的です。もし近くに車を停めているのなら、クラクションを鳴らしたり、車がなければフライパンなどをカンカン鳴らすのも良いでしょう。 とにかくワンちゃんがビックリして、退散してくれれば成功です。

さらに、もし近くに何もない場合は、叫ぶなりしてとにかく騒音を出しましょう。しかしこの時も、動物に近づき過ぎないように遠くから行なってください。

襲われた後のケア

襲ってきた動物がどこかに行ったら、すぐに愛犬を動物病院に連れて行かなくてはなりません。また、愛犬の体に触り過ぎないように、体の隅々まで観察し、どの程度の傷を負っているのかを把握しておくのも大切です。

包帯を巻かれる犬

もし傷ができていても、石鹸を使って洗うのはオススメできません。外傷がある場合は、水で傷口を洗い流して、すぐに病院に連れていくのが正解です。むしろ、外傷が見当たらなくても、念のため病院に連れて行って検査してもらうべきでしょう。

もし襲ってきた犬の姿をまだ覚えていたら、彼らが野良犬なのか飼い犬なのかを確かめたいところです。というのも、襲ってきた犬が病気を持っていたかなどを知る手がかりとなりますし、特に狂犬病の疑いがある場合には非常に有益な情報にもなります。

回復を早める方法

  • 獣医師の指示に従う:愛犬の傷の治り具合をチェックするのは飼い主の仕事です。もし薬が処方されているなら、それの使用も忘れずに行いましょう。外傷が無いとしても無傷であるかどうかは分かりませんので、愛犬の容体をチェックするのは必須です。
  • 室内の温度に気を使う:ストレスが少なければ少ないほど、愛犬の回復は早まります。なので、家を愛犬の心地の良い温度に調節しておいてあげましょう。暑過ぎても寒過ぎてもダメなのです
  • 後遺症に気をつける襲撃事件は、愛犬の体だけでなく心にも影響を与えているはずです。なのでこのような事が起こった後は、いつも以上に愛犬の行動には注意を払いましょう。

このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。