魚を捕る猫:絶滅の危機にあるスナドリネコについて

2019年4月1日
スナドリネコの生息地における環境破壊は深刻な状況です。また、主要なエサである魚の密猟や乱獲も、この動物にとって脅威となっています。

猫は水が嫌いなもの、そんな風に思っていませんか?今日ご紹介するのは、なんと魚を捕まえる猫です。呼び名のとおり魚を主食とするこの猫はスナドリネコ(学名Prionailurus viverrinus)といいます。東南アジアに生息していますが、主に生息地の破壊によって絶滅の危機に瀕しています。

スナドリネコの暮らしている国

この小さな猫はインドの各地に生息していますが、その主な分布は東北地域です。さらにネパールにあるヒマラヤ山脈の麓や、パキスタンのインダス川流域にも生息しています。他には以下の地域です。

  • バングラデシュ
  • スリランカ
  • スマトラ島、ジャワ島
  • ブータン
  • マレーシア
  • タイ
  • ベトナム
  • カンボジア
  • ミャンマー
  • 中国

スナドリネコは一般に湿地を好み、沼地、三日月湖、海岸、マングローブなどの周辺で見られます。また、標高1500メートルの高地まで分布しています。

体は小さく、南・東南アジアに分布しています。スナドリネコは生息地の湿地帯における環境破壊によって絶滅の危機に瀕しています。

スナドリネコの生息地

身体的特徴について

スナドリネコの脚にある不完全な水かきを水辺の環境に対する適応であるとする見方もありますが、実際は他のネコ科動物と比べて特別に発達しているわけではありません。

その他の特徴としては以下のようなものがあります。

  • 体重 6~16キロ
  • 体長 頭から胴体までで66~86センチ。メスはオスより小さい。
  • 体型 長くがっちりしている
  • 脚 比較的短い
  • 尻尾 太く短い(およそ30センチ)
  • 頭 横幅が広い
  • 鼻 長い
  • 毛皮 オリーブのような緑がかった灰色で、毛は上下の層になっている。首や顔の周囲に黒っぽい縞があり、体にはこげ茶の斑点がある。尻尾にも縞模様がある。

食べ物と子育て

基本的に夜行性で単独生活を送ります。魚を捕るときには岸辺だけではなく、水の中に入って泳いだり、獲物めがけて飛び込むことすらあります。

スナドリネコのエサは魚だけではありません。次のようなものも食べています。

  • カエル
  • 甲殻類
  • ヘビ
  • ネズミなど、げっ歯類の小動物

イエネコと同じく、スナドリネコも年間を通じて繁殖が可能だと考えられています。インドの東北地域における記録では、年間で最大の出産数は3月と5月に記録されています。

妊娠期間は約63日間で、一度に最大4匹の子を産みます。授乳期間は6ヶ月続きます。子猫は生後10ヶ月ほどでひとり立ちできる程度に成長します。

スナドリネコ

絶滅の危機にあるスナドリネコ

スナドリネコの平均寿命はおよそ12年です。多くの国で保護種に指定されているにも関わらず、絶滅の危機に瀕しています。

この種は国際自然保護連合(IUCN)において危急種に指定されています。さらにワシントン条約(CITES)では付属書IIに指定されており、原産国から国外に移動させる際には許可が必要になります。

スナドリネコが直面している主な問題には下記のようなものがあります。

  • 湿地の破壊(人間による住居や農地としての土地利用の拡大)
  • 密漁(毛皮のため、食料として、など)
  • 主要な食料源である魚の乱獲による急激な減少