世界一賢い犬種とは?
その優しい視線だけで、見たものを虜にする犬という動物。その中でも賢い犬種の子たちは、ただボール遊びができたり靴を持ってきたりできるだけではありません。
警察犬、俳優犬、サーカス犬、補助犬、セラピー犬などが存在するように、多くは自分の得意分野というものを持っています。とは言っても、特定の犬種が特定の職業に向いているというわけではなく、彼らが持つ知能と命令への従順性が、それらを可能としているだけなのです。今回は、そんな賢い犬たちをいくつかご紹介していきます。
賢さの順位
このランク付けは、スタンリー・コレン氏の研究をもとに作られています。コレン氏は、およそ130以上もの犬種の働く能力を比較し評価したエキスパートです。
調査にはアメリカの、従順性テストを行なうスペシャリスト約230人が参加しました。それによって、「最も賢い犬」を決定することができたのです。
彼のベストセラー「The Intelligence of Dogs」では、上位80種類の犬たちを6つの大きなグループに分けています。判断の基準は、「ある行動を自発的に行なうようになるまで、何度命令したか」です。
世界一賢い犬とは
あくまでこれは、それぞれの「従順性」と「仕事のでき」をもとにランク付けを行なった場合の順番です。
ボーダー・コリー
黒と白の毛に身を包んだこの容姿端麗な犬は、見た目だけでなく頭も良いのです。
無尽蔵の体力、ものごとをすぐに覚えられる知能、そしてその勇敢な性格が、職業犬としての彼らを完全たらしめています。それでいてコンパニオンドッグとして子供の相手もできてしまうのだから驚きです。飼育する際は、とにかく広い環境が必要になるでしょう。
プードル
プードルは、従順でしつけがとても簡単です。その学習能力の高さゆえに、サーカス犬としてはとても人気があります。撫でられることと遊ぶことが大好きでエネルギッシュ、またコミュニケーション能力も高く、都会で暮らす人にピッタリな犬種です。
ジャーマン・シェパード(ジャーマン・シープドッグ)
警察犬、と言えばこの犬種でしょう。ジャーマン・シェパードはとても賢く、心の優しい子たちです。その頑丈な体、堂々とした風貌、忠実さから、軍用犬として働くこともあります。
ゴールデン・レトリーバー
温厚な犬と聞いて最初に思いつくのはやはり、黄金に輝く毛並みを持ったゴールデン・レトリーバーです。遊び好きで、我慢強くて、思いやりがある性格は、年齢を問わず愛されます。極めて賢く、自閉症を持った子供たちの社会適合プログラムの一環として利用されたり、薬物を検知したり救助活動を行なったりと、多分野に渡って活躍しています。
ドーベルマン
学習の早さ、忠誠心の強さが特長のドーベルマンは、実は頭が良くて、優しくて、エネルギッシュ、なのですが、番犬として多用されることから、恐い、凶暴だなどとあまり良くないイメージを持たれてしまいがちです。
シェットランド・シープドッグ
スコットランド産まれで、あまり世界的にも知られていない犬ですが、検証の結果非常に頭が良いということが判明しました。番犬に向いていながらコンパニオンドッグにも適しているという優れた気性をしています。
ラブラドール・レトリーバー
その名前を知らない人はほとんどいないでしょう。「永遠の子犬」とも呼ばれる彼らは、従順で極めて優しく、家庭犬に最も向いていると言える犬種ではないでしょうか。
水鳥の狩猟に利用されていた歴史があり、泳ぐのがとても得意です。その知的キャパシティは限界を知らず、薬物や爆弾さえも発見してしまいます。
より良いしつけはより賢い犬を生み出します。正の強化を利用して、しつけの質を高めることが重要なのです。暴力では何も学習させることはできません。
このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。