ワンちゃんに十分な運動をさせるには?
もしかすると飼い主の生活パターンと愛犬のリズムがうまく噛み合わず、十分に運動をさせてあげられていないと感じているかもしれませんね。特に家の中やアパートなど限られた空間で飼われている犬には、適度な運動量を確保してあげることが大切です。
ワンちゃんを外に連れ出してあげることは、肉体的な健康だけでなく精神面においても重要です。
なぜ適度な運動が必要なのか
体の大きさや犬種に関わらずどんな犬でも、余った体力を消費し健康を維持するためには日頃から十分な運動が必要です。また犬は社交的で他の犬との交流を好みます。動物も人間と同じように、心の安定を保つための関係性や習慣が大切なのです。
もしもあなたが犬を飼いたいと思っていても、ワンちゃんの健康を維持するために費やす時間や労力のことをあまり検討していないのであれば、いずれ心身の問題が現れるかもしれません。飼い犬が十分に体を動かせていない場合、以下のようなことが起こり得ます。
- 筋肉量の減少。座りがちな生活で筋肉が少なくなってしまうと、体型や移動能力に影響します。
- 体重の増加。座っている時間が長い生活による結果です。体重の増加はさまざまな影響を伴い、肥満は心臓や呼吸器、運動能力の低下といった問題へとつながります。毎日の習慣の積み重ねによるこれらの症状は、愛犬の将来に渡って影を落とすことになります。犬は自力で食事の管理はできないのでいくらでも食べてしまいますが、それは飼い主が与えてしまうからなのです。
- 感情面では、長い時間を孤独に過ごす犬は気分の変動を起こしやすくなります。飼い主への依存性が強いタイプの犬では分離不安を起こし、することのないまま単独で留守番をするストレスに苦しみます。また、より自立的で元気のある犬は自己破壊的な行動をとることもあります。これは家のものを壊すことから自傷行為までを含みます。
ワンちゃんが健康で気分よく暮らせるためには、必要な運動をきちんとさせてあげなければなりません。愛犬に怠けた生活をさせていると、その悪影響は心身の両面に現われることになります。またこれは飼い主が犬を手放さざるを得なくなる理由にもなります。たいへん残念なことですが、これは動物養護施設が満員になっている原因のひとつでもあります。
犬を積極的にさせる運動の例
毎日30分から1時間の運動をするのはよい習慣です。一番簡単なのは一日に何度か散歩や遊びに連れていってあげることです。またそうして屋外に出ている間に急かすことなくトイレをさせてあげましょう。
それでは適度な運動がペットにとっていかに大切か確認したところで、以下のリストでワンちゃんの運動の質を上げるための方法を見てみましょう。
- もっとも一般的でどんな犬にも好まれる遊びは飼い主が投げたボールや棒などを拾ってくることでしょう。愛犬の運動を飼い主の生活にうまく組み入れて、一緒にジョギングに行くこともできます。もちろん、ワンちゃんが元気に動き回れる体型のときに始めなければいけません。
- ある種の犬では狩猟本能が他よりも発達しています。ではどんな犬でも共通の本能は何かといえば、何かを探したり追跡することです。たとえば家の中にいるときでも、いつも食事に使う皿を隠したり、どこかみつけにくいところにおやつを置くなどして遊んであげることができます。こうして精神的な刺激を与えることは運動そのものと同じくらい大切です。
- 犬の本能でもうひとつ理解しておくべきなのは、群れを作ることです。愛犬にとってのアルファ(群れのリーダー)は常に飼い主でなければなりません。ですが他にも犬は近隣や公園で会う他の犬などとの間に、家族とはまた別のコミュニティを作ることもあります。こうしたことで新しい関係性を作り友情を育むのです。
このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。