事故にあった野生の小鳥に正しい方法でエサを与えてみよう
赤ちゃんの小鳥にエサをあげるというのは、ケガした鳥の命を救うために必要な最初のステップのひとつ。簡単なスキルを知っておくだけで、野生動物である小鳥の命を助けることができます。この記事を読んでぜひ、事故にあった小鳥を救うために役立つ実践的な知恵を手に入れてくださいね。
野生の鳥にもっとも多い事故
多くの鳥は生まれてから一定の期間が経過するまで、十分に羽の筋肉が成長しきりません。生まれて間もない鳥は飛ぼうとしたり速く動こうとしたりすると落ちてしまいます。実際、小さな鳥で一番多い事故が巣からの落下です。そして落下事故のほぼ90%は、生まれてから数日の赤ちゃんの身に起こります。
また、若い鳥は野生の捕食動物から攻撃されて怪我を負う可能性があります。この類の事故は通常、親鳥が巣を留守にしている間に起こるのです。
赤ちゃんの小鳥の栄養失調:冬の間の差し迫った危険
寒い季節になると、小鳥が栄養失調になるリスクが高まります。多くの種類の鳥、特に渡り鳥ではない種にとって冬は食べ物を見つけるのが難しくなるのです。そのため一年で最も寒い時期になると、あちこちで栄養不足の小鳥が観察されるようになります。
これらの赤ちゃんの小鳥はまだ免疫システムが発達中で、とても弱い存在です。食べ物不足と寒く暗い天候はこうした小鳥たちの健康にとってリスクの高い環境を生み出します。
傷ついた赤ちゃんの小鳥を見つけたら、どうすればいいの?
見るからに弱っている小鳥を見つけたら、早く体力を回復させてあげるために正しい栄養素を与えないといけません。そうしないと、小鳥の生存可能性はどんどん下がっていってしまいます。
もちろんほとんどの方は、小鳥に必要な食べ物やツールをいつも持ち運んでいるわけではないと思います。なので、弱った小鳥を見つけたら、まずその小鳥にとって好ましい環境の場所まで運んであげることが大切です。特に、他の動物がいないかどうかに気をつける必要があります。
小鳥を運ぶ前に、鳥をブランケットかタオル、あるいは軽い布で包んであげましょう。できれば小鳥を落ち着かせて安全に運ぶために目をカバーしてあげてください。
小鳥を包んだ後は優しく丁寧に扱うようにします。運ぶ間は安定性を維持するようにし、移動距離はできるだけ短くしてください。
なおこれらの処置は小鳥の素早い回復を助けるために必要な、あくまで一時的な方法であることに留意しないといけません。獣医による専門的な医療処置の代替となるわけではないので注意が必要です。助けた小鳥は、早めに専門の動物病院などに連れていくようにしましょう。
助けた小鳥にエサをあげるには
ここからは、救出した小鳥の健康を損なうことなく安全にエサをあげるための実用的なヒントを3つご紹介します。
1.水をあげるのは避ける
鳥は、舌にある小さな穴を使って呼吸します。そのため弱った小鳥に水をあげると、息を詰まらせたり窒息したりしてしまうリスクがあります。鳥にとって適切な食べ物を与えてあげれば、必要な水分は補給できるでしょう。
2.鳥の種類と必要な栄養を知る
小鳥に正しくエサをあげるには、必要な栄養と食物アレルギーを知らないといけません。赤ちゃんの小鳥の消化器系はまだデリケートなので、多くの物質に対して敏感に反応します。いくつかの食べ物は小鳥に大きなダメージを与え、場合によっては死亡させてしまうことだってあるのです。
なので、小鳥にエサをあげる前にその鳥の種類を見極めるのが理想です。早めに鳥を専門とする獣医や、救助センターの人にアドバイスをもらいましょう。もしそれが不可能であれば、インターネットで助けた小鳥の種類を調べることもできるでしょう。このステップは重要なので、決してスキップしないようにしてください。不適切な食料を与えると、その鳥の命を奪ってしまうことになりかねません。
3.小鳥のためのポリッジを用意する
小鳥の種類を特定して、その種類の鳥に必要な栄養を知ったら、小鳥のためにポリッジ(おかゆ)を作ってあげましょう。
もしその小鳥が昆虫などを食べる種類なら、虫類を細かく刻んだ粉末を多く与える必要があります。これはペットショップに行けば見つけられるでしょう。よく茹でた卵と虫の粉末をよく混ぜてポリッジを作ってください。
もし助けた小鳥が種子類を食べる種類なら、水と高タンパク質と赤ちゃん用シリアルを混ぜ合わせたポリッジを作ります。液状にした麦芽、トウモロコシ、エンバク粉を混ぜてもいいでしょう。これらの食料はタンパク質を豊富に含んでいますし、見つけるのも簡単です。ただし、生きた小さな昆虫を与えるなどして、新鮮な動物性タンパク質を補ってあげるのも忘れないでください。
4.スポイトを使ってポリッジをあげる
救助した小鳥は弱っているので、ポリッジを食べるのが難しいかもしれません。そのため、小さなスポイトを使ってポリッジを与えるようにしましょう。また、エサをあげるのに加えて、回復するのに必要な暖かくて静かな環境を用意してあげることも大事です。辛抱強くしっかりお世話をしてあげれば、赤ちゃんの小鳥はどんどん健康に回復していくでしょう。
このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。