まだ乳離れしてない子犬へのミルクのあげ方について
子犬の放棄件数は年々上昇していると言われており、特に発情期の時期が酷いようです。さて、もし道端で生まれたばかりの子犬が放棄されてた時、あなたはどのような食事をあげたら良いか分かりますか?
放棄された子犬に共通する問題
最近生まれたばかりの子犬は、非常にか弱く、病気にかかりやすい傾向にあります。もし捨てられた子犬を見て見ぬ振りしてしまうと、その子はおそらく以下のような状況に陥るでしょう。
- 低体温症。危ないのは気温の低い秋や冬だけでしょ?と思われるかもしれませんが、生まれたばかりの子犬は体温の調整が上手じゃないので、どんな時期でも非常に危険です。
- 脱水症。これは低体温症と併発する場合が多い症状です。栄養失調によって代謝機能が低下し、脱水症に繋がるのです。
- 低血糖症。つまり血の中の糖分が不足している状態です。低血糖症はいずれ、体や筋肉の痙攣や無気力状態に繋がります。
これらの症状は、同時に併発していることがありますので、上にあげた兆候が一つでも確認できるなら、すぐに動物病院に直行しましょう。
離乳れ「させられた」子犬へのご飯のあげ方
道端に捨てられている子犬の多くが、まだ生まれて数週間の赤ちゃんであり、本来なら母犬の母乳を飲んで生きていかなければならない子達です。もし彼らを見つけたらすぐに何らかの方法で栄養を補給しなければならないのですが、この時使わなければならないのは、イヌ専用に作られた特殊なミルクです。
乳離していない子犬にご飯をあげるときは、2時間から3時間おきに哺乳瓶に入れたミルクをおよそ3週間から4週間与え続ける必要があります(もちろん、その子の年齢にもよりますが)。以下に、哺乳させる時のコツを記しておきますので、ぜひ頭に入れておいてください。
- 衛生的なボトルを用いる。母乳を飲んで来なかったということは、腸内菌などの抗菌機能が発達していない可能性があります。したがって、衛生環境にはより厳しく気を使ってあげなければいけません。
- 哺乳瓶の飲み口のサイズを合わせる。サイズが合わないと、喉を詰まらせてしまったり、顎を壊してしまう可能性があります。
- 飲ませる時の角度。疝痛になってしまうかもしれないので、飲みやすい角度を意識しましょう。
- 飲み口の穴の大きさ。穴が小さすぎると、より強く吸わなくてはならなくなります。
- 体重測定。上のようなやり方で哺乳させる中で、一週間に一度程度体重を測ってあげてください。これで、適切な栄養が補給できているかがある程度分かります。
- ミルクの温度。おおよそ37度を下回る程度のぬるめのミルクを飲ませることで、子犬の体温調整を助けてあげることができます。
まとめ
離乳は、だいたい子犬が目を開けられるようになる生後二週間後ぐらいから始めるのがちょうど良いでしょう。まずは、イヌ用ミルクを少量のオート麦と混ぜ合わせて、お皿に入れてあげるところから始めてみてください。この時、ミルクを飲ませる前に、固形のエサに慣れさせるため、最初に少しだけ口の中にオート麦を入れてあげても良いでしょう。三週間ぐらいこれを行なっていると、離乳が完了し、固形のご飯を食べられるようになると思います。
このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。