ワンちゃんと家事:何をやってくれるの?
ペットが新しいことを身に付ける姿を見るのは飼い主にとって嬉しいことです。犬は訓練次第で様々な行動を覚えてくれます。ここではお宅のワンちゃんに教えたい家事をいくつか紹介したいと思います。
愛犬に教える5つの家事
おうちの手伝いに移る前に、まずは飼い主の言うことを聞くための基本的な訓練をする必要があります。これは介助やスポーツ、もしくは家事手伝いをするワンちゃんにとっても共通する始めの一歩です。
まずは簡単な「お手」、「おすわり」、「ふせ」、「(ボールを)とって」などの訓練から始めます。これは次にご紹介する家事のように複雑なことを教える際の基礎になります。
1.おもちゃを片付ける
お宅のワンちゃんはおもちゃを広げて遊ぶのが好きかもしれませんね。もしも自分で片づけまでできたらどうでしょう。これはシンプルでとても役に立ちます。家の中をきれいに保つだけでなく、静かな生活環境を維持することにもつながります。
2.電気を消す
犬がふわふわの前足でスイッチを押す、というと映画の中の出来事のように思うかもしれませんが、実は簡単なトレーニングで実現できるのです。スイッチに手が届くだけの大きさがあればあなたの愛犬にもできるようになりますよ!
3.スリッパをもってくる
忙しい一日を終えて家に帰ったら愛犬がスリッパを運んできてくれる。こんなに嬉しいことはありません。これも少し練習をすればできるようになりますし、犬の認知能力を育てるメリットもあります。きちんと教えてあげさえすれば、どのワンちゃんでもできるようになるでしょう。
4.ドアを閉じる
飼い主がいないときに自由に外に出られるワンゃちんにはぜひ教えておきたいですね。体の大きさによって、前足を使うか頭で押すかの違いがでてきますが、他のお手伝いと同じようにご褒美をあげながら根気よく教えましょう。
5.洗濯物をかごに集める
おもちゃの片付けを教えたのと原則は同じです。片付けができるようになったら、部屋に散らばっている洗濯物を一か所に集めることも教えられます。
訓練にあたってのアドバイス
取り組みの心得
犬の訓練では継続しておこなうことが非常に重要です。犬が飼い主の出す指示に馴染んで自然に行動できるようになるまで、根気よく続けて取り組みましょう。
忙しくてワンちゃんの訓練ができなければ、いつでも専門のトレーナーに頼むことができます。
訓練の期間
ごく基本的な動作をいくつか教えるだけなら、毎日10分から20分練習すれば十分です。もっと複雑な家事を覚えさせたいのなら、毎日30分から40分はみておきましょう。
愛犬にとって苦痛にならないように配慮することが何よりも大切です。でなければ訓練にも集中できず、逆効果になってしまいます。
教え方について
命令や芸は一度にひとつずつ教えるようにしましょう。確実に身につけさせるためにはこれが一番です。教える内容によって、ひとつにつき3~10日ほどかけるのがよいでしょう。
ひとつの動作を覚えるのに要する時間は犬によっても違いますし、飼い主の教え方によっても変わります。いくつかの犬種では他よりも早く芸を覚えるということも明らかになっています。たとえばボーダーコリーは上手に教えれば一日にひとつのペースで新しい指示を覚えることができます。
「正の強化」を使う
正の強化とは、望ましい行動に報酬を与えるという手法です。犬が新しい技術を覚えたり飼い主の言うことを聞くようになるために有効な刺激となります。うまくできたときには必ずよく褒めてご褒美をあげましょう。新しいことを教えるにはこれが一番よい方法です。こうすることでワンちゃんのもの覚えもよくなりますし、自信もつくようになるでしょう。
犬が行動と報酬を結びつけて理解できるように、望ましい行動ができたらすぐに褒めてあげなければいけません。練習していることがらができたその瞬間を逃さずに褒めてあげましょう。
適切な場所でおこなう
ワンちゃんの気が散ることのないように訓練は静かな場所でおこないましょう。特に子犬の場合にはこれが大切です。他の犬や雑音、音楽、(特に食べ物の)匂いなどによる影響が避けられる場所を選びましょう。
覚えたことを復習する
愛犬が覚えた命令をひとつひとつ復習できる日を週に1日か2日は必ず作りましょう。そうしないと犬は学習した内容を忘れたり混乱したりしてしまうかもしれません。ですから、犬が飼い主の指示にきちんと従えるように、覚えた内容を定期的に繰り返して練習しておかなければなりません。
このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。