危険犬種って何?国の危険犬種の種類と飼育について
「危険犬種」とは特定の特徴や行動パターンを持っている犬種のことを指します。これらの犬種の多くは、闘犬や番犬として作られていました。
けれど、「危険犬種」のちゃんとした定義はまだ議論されています。現在は、国がそれぞれ「危険犬種」の定義を別々に定められるようになっています。
主な基準
国はそれぞれ「危険犬種」の定義を、適切な特徴を使って定めています。基本的に、多くの国が同意している特徴には以下のようなものがあります。
- 体の強さ。
- 自然だけれども、発達した筋肉質な体格。
- 最低体重は大抵20㎏以上。
- 大きくて四角い頭と、強力な顎。
- 痛みへの耐性。
- 攻撃的な行動を起こす傾向。
スペインの法律
スペインで2002年の3月22日に発表された国王令287/2002では、危険犬種の所有を規制しています。けれど、危険犬種の基準は思っているほど単純ではなく、とてもあやふやなルールに思える時もあるでしょう。
なぜかというと、スペインの自治体は国王令を一部修正したり、変更を加えることができるのです。ですからスペイン政府は8種類の犬を危険犬種として定めていますが、アンダルシアは9種、カナリア諸島は10種、ガリシアは15種、バレンシアは14種、そしてカタルーニャは13種を危険犬種として定めています。
けれど、この国王令の柔軟性は飼い主にとってはあまり望ましくありません。例えば、マドリードでドーベルマンを飼うのは問題ないはずなのに、アンダルシアへ旅行へ行こうとなると、愛犬は危険犬種として認定されてしまうのです。危険犬種を飼っている場合は、犬と飼い主の行動やルーティンに規制がかかったり、大きな責任を負わなければならないことになります。
さらに、危険犬種の血が混ざった雑種を飼っている場合にも犬は「危険犬種」とみなされます。すると、もし雑種を引き取った場合には色々と複雑なことになってしまうかもしれません。
スペインで定められている危険犬種
スペインの国家では、以下の犬種が国王令287/2002で危険犬種として定められています。
- ピットブルテリア
- アメリカンスタッフォードシャーテリア
- ロットワイラー
- ドゴアルヘンティーノ
- 土佐犬
- 秋田犬
- ブラジリアンマスティフ
- スタッフォドーシャーブルテリア
「危険」な犬のその他の特徴
法律で決められている特徴以外にも、以下の特徴があればたとえ血統種であろうと雑種であろうと、スペインでは「危険」とみなされます。
- 筋肉質でコンパクトな体格。
- 体重が20㎏を超えている。
- 四角い頭、力強い顎、大きな口などの特徴。
危険犬種をスペインで引き取る時の必要条件
スペインでは、危険犬種の所有は違法ではありません。けれど、合法的に飼う場合にはいくつかの条件を満たさなければなりません。
危険犬種取り扱い免許
この免許は飼い主だけでなく、犬を公共の場へ連れて行く人すべてに必要なものです。また、5年ごとに更新が義務付けられていて、以下の条件が必要です。
- 国民識別番号を持った18歳以上の人。
- ドラッグの取引、殺人、ギャング関与などの犯罪履歴がないこと。
- 最低120,000ユーロの一般損害賠償責任保険。
- 精神・身体能力テストに合格すること。
- 登録されている獣医からの健康だという証明書。
危険犬種の登録
危険犬種の取り扱い免許を取得した後は、地元の市役所に行って自治体の危険動物登録簿に飼い犬を登録してもらいましょう。なので、もし犬が逃げたりしたら市役所に届け出を出さなければなりません。
危険犬種と安全に散歩するためのアドバイス
- 散歩する時は毎回取り扱い免許と自治体の登録書を持ち歩きましょう。
- 必ず愛犬をリード(最長2ⅿの伸びないタイプ)につなぎ、マズルをつけましょう。
- 必ず一匹ずつ散歩させましょう。
- もし愛犬を庭などの私有地で放している場合、周りが全て囲われているべきです。これは、犬が逃げたり事故を起こしたりするのを防ぐためです。