ブラジリアン・マスティフについて

ブラジリアン・マスティフは、短くて柔らかい毛皮が特徴のモロッサー(マスティフタイプの犬を指す)に属します。 模様などのない単色ですが、足、胸、そして尾の先端に白い斑点がある場合もあります。
ブラジリアン・マスティフについて

最後の更新: 12 1月, 2019

ブラジリアン・ガードドッグと呼ばれることもあるブラジリアン・マスティフは、「犬のように忠実である」ということわざに例えられるほどの忠実さを持っています。

今回はそんなブラジリアン・マスティフについて詳しくご紹介します。

ブラジリアン・マスティフ

歴史

歴史の中で、人間による異種交配によって「作られた」犬種もいますが、それらとは異なり、このブラジリアン・マスティフは、ブラジルに入植してきた人のニーズに応じて、時間とともに進化してきた犬種だと考えられています。

ただし、そう考えられている中でも、ブルドック、マスティフ、そしてブラッドハウンドの3つの犬種が起源になっていると言う意見が主流です。

歴史的な資料にブラジリアン・マスティフが最初に記載されたのは1671年ですが、これはこの犬種が比較的新しい種類だと言うことを意味します。

ブラジリアン・マスティフがいつ歴史に登場したのかを正確に知るのは、現時点では困難だと考えられています。

ブラジリアンマスティフの子犬

ブラジルへの最初の入植者たちは、羊飼い、狩猟犬、または番犬として働くことができる、忠実で様々な仕事を担うことができる犬を必要としていました。

またブラジルで奴隷として働いていた人は、さとうきび畑で働いていることがほとんどだったので、ブラジリアン・マスティフは奴隷を見守る働きをしていました。

1つのさとうきび畑や農場には、およそ200人程度の奴隷が働いており、他の人に紛れて誰にも気付かれずに脱出するのは、難しいことではありませんでした。

その後、ブラジルにおける奴隷制度が廃止されてからは、ブラジリアン・マスティフは、猛獣から家畜を守るなどの仕事を続けたと言われています。

1954年ごろ、いくつかのブラジリアン・マスティフがドイツに輸出されたことが、この犬種が世界中に広まるきっかけとなりました。

こちらもご参照を:ドイツ原産の犬の種類

ブラジリアン・マスティフの特徴

ブラジリアン・マスティフは、短くて柔らかい毛皮が特徴のモロッサー(マスティフタイプの犬を指す)に属します。

模様などのない単色ですが、足、胸、そして尾の先端に白い斑点がある場合もあります。

単色のブラジリアン・マスティフは、まだらやブチ、斑点、黒または赤などを除く様々な単色のバリエーションがあります。

その一方で、肌は分厚く、緩くなっており、シャーペイのように、首の顎骨、そして皮膚が折りたたまれるようになり、分厚い皮膚が特徴的です。

特にな胸や腹部に皮膚のひだがあることもあります。頭の上は、普段から折り目があるわけではありませんが、ブラジリアン・マスティフが警戒してる時に現れる傾向があります。

オスの身長はおよそ65〜75 cm、メスの身長はオスよりも約5 cm程度短くなります。

体重はオスがおよそ50キログラム、メスは40キログラム程度まで成長します。

耳は長く、顔の両側に垂れ下がり、目はアーモンドの形で、濃い茶色から黄色までの色調です。

とても機敏で柔軟性のあるブラジリアン・マスティフは、1.7メートルの壁を登ることができます。

性格

ブラジルのマスチフは家族に従順ですが、見知らぬ人に嫌悪感を示したときは、性格が激しくなると言う2つの気質があることに留意してください。

とても勇敢で、家庭内の子供にもとても寛容です。基本的に落ち着いており、新しい環境にも適応できる犬種だと言えます。

ただし、前述したように、見知らぬ人に対して激しい性格を表すことがあるため、飼育には注意としっかりとしたトレーニングが必要になります。

健康とケア

基本的には健康な犬種ですが、唯一の問題は股関節形成不全を発症するリスクです。

この病気に注意すれば、他の大きな健康問題はほとんど起こらないと言っても良いでしょう。

ブラジリアン・マスティフ

ブラジリアン・マスティフのケアにおいて大切なのが、耳と皮膚のヒダです。

ここには寄生虫やバクテリアが繁殖しやすいため、週に数回は確認し、獣医師の指導ものとで常に清潔に保つことが大切です。

耳は湿らせた綿棒などでのケアが良いと言われますが、必ずかかりつけ医の指導を受けてください。

週に1回毛皮を磨くことで、皮膚のヒダの間にたまった汚れを取り除くのに役立ちます。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。