犬が雨風に対して怯えるのはなぜ?

犬が雨風に対して怯えるのはなぜ?

最後の更新: 10 9月, 2018

犬たちは普段聞き慣れない、見慣れない光景に対しては臆病になりがちです。嵐や台風は犬たちがそうなってしまう理由の一つでしょう。しかし嵐でもない、ただの雨さえ怖がる犬たちは大勢います。これはどうしてなのでしょうか?

雨による犬への影響

水遊びが大好きで、シャワーなど浴びせようものなら暴れだしてしまう子も多いことでしょう。しかし、雨は別のようなのです。散歩中に降り出したりすれば、すぐにその場から逃げ出し、どこかに隠れたいという感情が湧くのです。

雨の日は憂鬱だよね

緊張や不安を感じてしまうため、水が皮膚を伝うことを犬たちは嫌います。心配性な子や敏感な子は特にです。もし雨のよく降る地域に住んでいるのであれば、少しでも雨の弱い時間帯に散歩に連れ出し、自分と飼い犬両方を覆える傘を持って行きましょう。

最初は抱きかかえて外に出すと良いでしょう。その後雨が当たらないように傘の下で地面に下ろしてあげるのです。そうすれば、雨が怖いものではないこと、またあなたが常にそばにいてくれるということを理解しやすくなります。 レインコートを着させるというのも手です。そして少しずつ慣れていけば、少々雨が強いくらいでも問題なく散歩できるようになるのです。

雨の日に外で遊ぶ、もしくはいっそのこと雨で遊んでしまえば、雨なんか大したことないという自信が芽生えるのです。

水の落下によって生じる衝撃波が彼らの耳にダメージを与えるからなどと言われていますが、なぜこんなにも犬たち(特に子犬)が雨を嫌うかは、未だに詳しくは分かっていないのです。

嵐に対する恐怖

空の変化、空気のにおい、そしてはるか遠方に落ちた雷の音から嵐が近付いてきているということを察知できる彼らは、物音がし始める前から怯え始めます。

ペンシルベニア大学の研究によると、全体の15~30%の犬たちが嵐を嫌っていると言います。このストレス・不安をどうにかして避けようと、彼らは必死になるのです。

雷の音を聴いてどこかに隠れようとする行動は、別におかしいことではありません。犬のほとんどは、自然界の中で生活していたオオカミを祖先として持っているのです。進化しなかった本能の一部であると言えるでしょう。

オオカミは森に住みます。もし近くの木に雷が落ちてそれに潰されてしまえば、生き残ることはほぼ不可能です。そのために、雷鳴がすれば隠れるという本能が根付いたと考えられます。

また、彼らの聴覚は人間の比ではありません。単純に、人間が聴くよりもずっと大きな音で、嵐や雷が聴こえているのでしょう。

雨を怖がる犬を落ち着かせるには

  • 遊び 雨が降る日は、とにかく一緒に遊んであげましょう。すると、嵐や雨の日はあなたと遊べる日なのだと理解し始め、雨を嫌なものだと感じなくなります。
  • 音楽 音楽は犬たちにもリラックス効果をもたらします。特に心配性な犬など、音楽を聴かせることで、より落ち着いて緊張に対処させてあげられるのです。
  • フェロモン あまりにも怖がってどうしようもないという場合は獣医師に相談すると、落ち着かせるフェロモンを処方してくれるかもしれません。基本的に害はありませんが、プロフェッショナルとの相談は必要です。
  • 心理カウンセリング 敏感な犬たちは嵐の音などでも十分に苦しんでしまいます。犬の心理カウンセリングを受けさせることで、安心させてあげましょう

このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。