不妊手術:残酷な行為ではなく飼い主の責任

妊娠を防ぎ、飼育放棄されるペットの数を減らすだけでなく、不妊手術という簡単な方法で特定の病気を防ぐことができるのです。
不妊手術:残酷な行為ではなく飼い主の責任

最後の更新: 11 12月, 2018

ソーシャルメディアは人々に大きな影響を与えます。今ではソーシャルメディアで有名になると「インフルエンサー(影響者)」と呼ばれるようになるほどです。最近はセレブや有名人のプロフィールにもアクセスが可能で、彼らについての情報を以前より簡単に得られるようになりました。

動物愛好家も同じことが言えます。例えば、スペインで有名なコメディアンのダニ・ロビラは、自分のプロフィールに不妊手術を行わないことで起きる飼育放棄や動物虐待についての投稿をしています。彼によると、不妊手術は残酷な行為ではなく、飼い主の責任だと言います。これはなぜでしょうか。

不妊手術は残酷ではない

多くの人は、不妊手術は動物の体の自然な機能を奪い、性格をも変えてしまうと長年にわたり信じていました。しかし、専門家は不妊手術をすることで猫は落ち着き、穏やかになるため推奨しています。発情期を迎えたメス犬に避妊手術を受けさせることで妊娠は避けられ、オス犬に追いかけまわされることもなくなるのです。

動物愛好家のなかには、これを動物虐待と考えるひともいました。しかし、時と共に人々の不妊手術に対しての理解は深まりました。不妊手術で動物の性格が変わることはなく、命に関わるようなことが起きないだけでなく、多くの問題を避けられると周知され始めたのでした。

ダニ・ロビラは、ある男性からのメッセージをソーシャルメディアに投稿しました。その男性は、飼い犬の子犬の里親を探していました。自分の投稿が有名人の目に留まり、その上に投稿をシェアしてもらえたと、その男性は最初は喜んだかもしれません。しかし、その喜びはつかの間のものでした。

猫の注射

ロビラは次のようなメッセージをその投稿に付け加えたのでした。「愛犬に不妊手術を受けさせてもいないのに、あたかも有名人のように助けてもらおうだなんて虫が良すぎはしないか。ペットを飼っていたら不妊手術は行うべきだ。不妊手術を受けさせていないのなら、子犬は自分で世話をするべきだな!」

そして、この投稿はロビラのフォロワーだけでなく、彼の考えに同意した人たちによりシェアされたのでした。不妊手術をそこまで支援するほどのメリットとは一体何なのでしょうか。

不妊手術推進派

多くの人は不妊手術には費用がかかるからと反対しています。しかし、あなたの愛犬に子犬が産まれたらどうでしょうか。子犬をどうしますか?愛犬に不妊手術を受けさせた方が費用がかからなかったのではないでしょうか。

犬の不妊手術

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不妊手術は飼い主にだけでなく、ペットにもメリットがあります。例えば次のようなものです。

  • 妊娠を防ぐ。出産を望んでいないのであれば、不妊手術を受けさせましょう。愛犬は常に出産する必要はありません。また、メス犬は半年に1回は発情期を迎えるため、何回も妊娠してしまうことは母犬の身体に大きな負担がかかり、死んでしまうかもしれません。
  • 子犬の引取り先の心配が不要。子犬が欲しくないのであれば、犬に妊娠させる意味はありません。子犬が産まれたらどうするのでしょうか。残念ながら、多くの子犬は捨てられてしまうのです。なかには不要な子犬を殺してしまう残酷な人もいます。目を背けたくなりますが、それが現実なのです。
  • 野良犬を減らす。不要な子犬を、捨てることで“処理”する人がいます。子犬を1匹だけ手元に置いておき、年老いた犬や他の子犬は捨ててしまうのです。
  • 病気の発症を防ぐ。メス犬の避妊手術は、子宮がんを含むメス犬特融の疾患を防ぎます。オス犬の場合は、精巣がんや前立腺がんを防ぎます。

不妊手術は残酷どころか、その真逆であることがお分かりいただけたでしょうか。不妊手術は飼育放棄を防ぎ、犬を病気から守り、犬が幸せに健やかに暮らせる手助けになるのです。ペットの不妊手術は、飼い主にとってもペットにとってもベストチョイスと言えるでしょう。


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