犬界の巨人:アイリッシュ・ウルフハウンドについて知ろう

· 2018年12月31日
彼らは今この世界にいる中で最も身長の高い犬として知られていますが、大きいのは体のサイズだけではないということを言っておきましょう。彼らはそれ以上に愛情深く、フレンドリーで、心も大きいワンちゃんなのです。

アイリッシュ・ウルフハウンドは存在する犬の中で最も背の高い犬種として知られています。かつて彼らが絶滅の危機に品した際に、グレート・デーンと交配を行なった事が高身長の秘密です。でもグレート・デーンには見えないですよね?さらに、アイリッシュ・ウルフハウンドは体が大きいだけじゃなく、心もとっても大きいワンちゃんなんですよ。

歴史

アイリッシュ・ウルフハウンドの歴史はとても古く、その誕生は定かではありませんが、少なくともアイルランドのケルト族が、狩りや狼からお城を守る番犬として用いていたことは知られています。あの有名なユリウス・カエサルも、彼らの高貴さと美しさを認めていたと言われているのです。

おそらく出生はアイルランドだと思いますが、のちにローマ人が持ち帰ってヨーロッパ中に広めたのでしょう。しかし、それでも西暦1800年頃には、他の犬と同様にアイリッシュ・ウルフハウンドも類をもれず絶滅の危機に瀕していました。そこで人々は、彼らをなんとか残そうとしてグレートデーン、もしくはスコティッシュ・ディアハウンドと交配させ、より病気に強い体を作ろうとしたのです。

このような歴史から見ても分かる通り、アイリッシュ・ハウンドは特殊な犬です。FCIは彼らを「ウルフハウンド」のカテゴリーに入れていますので、ハウンドとかグレイハウンドとは近い親戚という事になるのですが、全然似てないですよね。しかも、そもそもウルフハウンドというのは、オオカミを前にしても一歩も怯まない犬たちを指すのです。

特徴

彼らは最も高身長な犬種です。成犬ならおよそ70cmから80cm程の高さにもなり性別による差もほとんどありません。重さも55kg程にまで成長しますので、確かに「犬界の巨人」と言っても過言ではないでしょう。

アイリッシュ・ウルフハウンドと別の犬

頭の形はグレイハウンドに似ており、長く尖った鼻が特徴的ですが、実は骨格を見てみると鼻はそれほど大きくなく、頭蓋骨そのものの形も影響している事が分かります。目は小さくて黒っぽく、耳はいわゆる「ウルフハウンドっぽい」耳をしています。つまり、小さくて三角形で、縦ではなく横にピンと伸びているのです。

そして何と言っても、この長くてタフな毛並みです。脚にかかる毛が一番長く、尻尾あたりの毛が最も太くなっています。色はグレーやトラ猫色、黒、白など様々です。

アイリッシュ・ウルフハンドは大きな胸とスリムなお腹を持っています。その体の形から、他の巨大犬に比べると小さく見えがちですが、それは錯覚です。

行動

彼らは時に「ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」と呼ばれるほどで、おそらく数ある犬の中でも最も落ち着いていて素直な犬種の一つでしょう。アイリッシュ・ウルフハウンドはフレンドリーで、家族に対してとても深い愛情を見せてくれます。小さいお子さんがいる家庭にも最適だと言えますが、いかんせんこの巨体ですので少しラフでぶっきらぼうな時もあります。

彼らは、この巨体を生かして領地を守る番犬として活躍するかと思われましたが、実際はこういった仕事に就くには少々フレンドリーすぎました。ですので、田舎で狩りや牛を守る程度の活動に留まったのです。

野を駆ける アイリッシュ・ウルフハウンド

そう、彼らには優れた狩りの才能がありますので、投げたボールを取って来させる遊びは大の得意です。というより、何かを追いかける類の遊びだったらなんでも楽しむ事ができるでしょう

お世話

さすがにこれほど大きなワンちゃんともなると、色々な病気や健康上の問題を抱えがちです。ですので、しっかりと動物病院に行ってお世話に関するアドバイスや治療などを受けるようにしましょう。

彼らが陥りやすい問題は、他の犬にもポピュラーな「股関節形成不全」だったり、命にも関わる「胃捻転」といった病気です。

また他の犬よりも骨ガンや心臓病、網膜ジストロフィーなどの目の病気にかかりやすい傾向にもあります。

どんな犬でも定期検診は必要不可欠ではありますが、アイリッシュ・ウルフハウンドの場合は特に重要でしょう。特別に大きな犬ですので、特別なお世話が必要となるのです。ワクチン摂取や駆虫治療も欠かさず定期的に行うようにしておきましょう。

アイリッシュ・ウルフハウンドは穏やかな性格をしていますが巨体です。「投げたものを取って来させる」といった激しい運動は必須ではありませんが、体内に溜まったエネルギーを発散させる為にも、長めの散歩は必要でしょう。

最後に、彼らは今この世界にいる中で最も身長の高い犬として知られていますが、大きいのは体のサイズだけではないということを言っておきましょう。彼らはそれ以上に愛情深く、フレンドリーで、心も大きいワンちゃんなのです。