マドリードの「ドッグ・ドクター」

· 2018年7月14日

犬が医師免許を持つことなんてありませんが、マドリードでは多くの犬たちが患者さんの治療に尽力しています。それがセラピー犬です。マドリードでは現在、教育センターや病院、老人ホームなどにセラピー犬を配属して、犬たちによる治療の「新しい形」を作り上げようとしています。

子供に、病人に、高齢者にセラピー犬を

集合写真

このプログラムは、子ども・病人・高齢者に対する従来の治療法を変えずに、かつ犬たちによる物理的及び精神的なサポートを提供することを目的としています。

2017年、当時の州首相クリスティーナ・シフエンテス氏によって本格的に始動したプログラムでしたが、この時点ではセラピー犬の配属は、ヴィスタ・アレグレ、ドクター・ゴンザロ・ブエノ、ヌエストラ・セニョーラ・デル・カルメンなど老人ホームのみに留まり、犬たちの仕事としては高齢者の身体的負担や認知力低下の軽減が主でした。このために訓練を受けたラブラドール・レトリーバーのビンバ、チェスター、ヴォル、シラの4匹は、老人ホームの住人にとても大事に扱われ、愛されました。

「ドッグ・ドクター」の職場

グレゴリオ・マラニョン大学病院を始め、ラパス大学病院、トレホン大学病院、ジェネラル・ヴィラルバ病院、グアダラマ病院など多くの病院が協力し、アルツハイマー病に苦しむ患者を支援しています。

また、ヴァルデモロのノベリス学校、マハダオンダのサン・ハイメ学校、モストレスのアロンソ・カノ学校とヴィセンテ・アレクサンドレ学校でも活動し、注意欠陥・多動性障害(ADHD)を持った子供たちのサポートなどをしています。

いずれの場合でも、セラピー犬としての活動は基本的に屋外もしくは犬たちに直接触れられる場所で行なわれます。

活動についてもっと詳しく

暗く、ストレスも溜まりやすい「司法手続」を行なう人々をサポートして、特に子供たちなどを少しでも落ち着かせて、トラウマになりにくくさせる活動を始めようとしています。

またプログラムの第二段階としては、より多くの学校、病院、高齢者施設への支援の提供を予定しています。

病気などで元々家で飼っていた犬と離れ離れにならざるを得なくなった飼い主たちのもとに、その飼い犬たちが来れるようにするべきだという主張もしています。

活動の様子の一部を映した紹介動画があるので、見てみてください。

人間の「親友」として

セラピー中

こういったプログラムに対する経験が豊富なレイ・ファン・カルロス大学と自治体が協力し、活動を進めています。

獣医師学校にも通じているため、セラピー犬たちの健康の維持や感染症の予防などに一役買っています。

また動物福祉の考えに基づき、犬たちがどこにいっても良い扱いを受けられているか、虐待などされていないか、しっかりと管理されています。

シフエンテス氏は、「犬たちとはただのコンパニオンアニマルではなく、私たち人間の健康や教育、社交性などを成長させてくれる、立派で、本物の味方なのです。」と語ります。犬たちが人間に与えてくれる愛情全てを、犬たちに返せていると良いですね。

画像出典元: elpais.com, madrid.org, leganews.es