ルシファー:下半身不随の世話焼きな猫

· 2018年8月2日

ルシファーという名前を聞くと何か超常的な、暗い、悪いものを想像するかもしれませんが、今回紹介するお話には一切関係がありません。むしろこのルシファーは、他の動物たちを助けることが大好きな優しい子です。

運命に翻弄された黒猫のルシファーは、どうすればポジティブに生きられるかを知っています。「人(猫)生にレモンを貰ったなら、レモネードを作れば良い」というモットーを猫にして持ち、しかもそれを自ら体現しているのです。

ルシファーに起こった事故

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ルシファーは、歩くことができずに倒れているところを動物病院の従業員に発見されたと言われています。ドアに挟まれるという事故に遭ってしまい背骨に重度の障害を持つことになり、それ以来、動物病院で生活するようになったのです。

すぐに治療を受け一命を取り留めたものの、あまりに酷い怪我の状態であり、二度と後ろ足を動かすことができなくなってしまいました。

ところが彼は種族を問わず、あらゆる動物に対してフレンドリーに接することができる力を持っており、それが功を奏した結果、病院で働き始めるようになったのです。

ルシファーの仕事

自らの半身が不随になろうとも、彼が悲しんだことは一度たりともありません。車椅子を与えられればすぐに使いこなし始め、病院にいる「患者」のもとに挨拶をしに回ったのです。

従業員たちは、ルシファーが病院にいる他の動物たちを助けてあげようとしているのだと直ちに気付きました。彼は、自分の「超」が付くほどにポジティブな性格が精神的サポートとなり、「患者」たちの病気や怪我の素早い回復に繋げられるということを分かっていたのです。

それからは、病院の中でも特に重い症状を持っているもの、自分と同じように体が不自由なものなど、生死の境で闘っている動物たちのためのサポートチームで活動するようになりました。

ルシファーはまず、対象の動物が入っているケージに近付いて、相手の反応を見ます。猫を嫌う犬も時にいるから、そしてそれをルシファーは知っているからです。反応を見て問題がなさそうなら、付き添いの獣医師が彼をケージに入れてあげます。

隣に寄り添って、肉球で撫でて、一緒に遊ぼうとするルシファーに対し、動物たちも体が許す限りで反応してくれます。そして体の内から、病気・怪我の回復を助けるのです。

助からなかった子たちも中にはいますが、最期の瞬間をルシファーと過ごせたことは何より幸せだったのではないかと思います。

ルシファーは大忙し

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Source: rolloid.net

体に「障害」を持つことが働くことの「障害」になるなどと誰が言ったでしょうか? ルシファーは他の動物たちを励まし、生きたいという意志を芽生えさせるだけでなく、お世話もこなしたり、時には病院のイメージキャラクターにさえなります。

いくつかのキャンペーンモデルをこなした経験がありますが、いずれも成功しているのです。

ウェブサイトには、彼に対して行なったインタビューが載せられています。インタビュワーが「自分のことを”特別”だと思いますか?」と聞くと、

「僕はスターじゃなくてただの猫だよ。たまに自分が人間のように感じるときはあるけどね。でも、今生きられていることと、助けが必要な動物たちをサポートできる環境にいさせてくれていることは、病院に感謝してるよ。」

と、写真付きで返答しています。そしておもちゃの王冠を被った写真と一緒に少し付け加えて、「うん、まぁ、王冠はよくかぶるし、正直好きだけど…」とユーモアたっぷりに答えています。

動物たちに元気を与え続ける優しい黒猫の姿勢は私たち人間に、「太陽が見えないからといって泣かないこと。涙で星まで見えなくなってしまうから。」と伝えようとしているのでしょうか。

何にせよ、人生について大切なことを教えてくれて、ありがとうルシファー。

画像出典元: rolloid.net