チリドクイトグモにご注意を!

· 2018年11月8日
このクモに噛まれると、細胞組織が分解・破壊され、死に至る危険性があります。
これは「角のクモ」とも呼ばれており、手の届きにくい壁のヒビや家具の後ろ側などに隠れているクモの話です。チリドクイトグモ (Chilean Recluse Spider)は世界で最も危険で毒性の強いクモの一種と考えられており、ひとたび噛まれると酷い症状を発症させ、死に至る危険性もあります。

チリドクイトグモ:生息地と特徴

正式な科学名はロクソスケレス・ラエタ(Loxosceles Laeta)、南アメリカ大陸に起源を持ち、チリ、ペルー、エクアドル、ブラジル、アルゼンチン、そしてウルグアイなどを中心に生息しています。日本ではいませんが、アメリカ合衆国南部やメキシコなどでも確認されることがあります。海外旅行に行ったときは気を付けるようにしましょう。

脚を広げた状態で、およそ大きさは8~30ミリで表面はザラザラしています。そして通常メスはオスよりも大きいとされています。また、他のクモと違って彼らには目が6つしかありません。そして正面の大きな目2つと、側面にある4つの目でおよそ300度の視角を持っています。

色は茶色、もしくは茶色がかった黒色のため、周りの色に溶け込みやすいという特徴があります。また、側面と胸部の上側にバイオリンを連想させる模様があり、「バイオリンスパイダー」という異名も持っています。
正面から見たチリドクイトグモ

チリドクイトグモの習性と攻撃

チリドクイトグモはほとんどが夜行性で、夏の暑い夜によく出現します。一応、一年中活動してはいますが、気温が低くなるにつれ活発的ではなくなります。また、彼らは暗くて埃っぽい、整理されていない場所などを好み、そこで狩りを行います。

もしどこかで外骨格を見つけたら、近くにチリドクイトグモが潜んでいるかもしれません。というのも彼らは成虫になるまでに3回も脱皮するのです。それだけではなく、巣にも気をつけてください。変わったデザインで、コットンのような質感、そして真っ直ぐ巣を貼るのが特徴です。

彼らはとても用心深い性格で、危険を感じたらすぐに逃げ出し、その逃げ足の速さは時速15kmにも達します。その他にも身を守る方法として、毒を外敵に注入するという攻撃を備えており、この毒はコブラの持つ毒より15倍も有毒で、また硫酸熱傷の10倍の威力を持っているとされています。

このため、ロクソスケレス・ラエタに噛まれると、細胞組織は分解・破壊され、死に至る危険性があります。そして噛み痕は4時間後ぐらいに現れ、患部は痛痒くなります。
噛まれた人には、まずは応急措置で症状を和らげましょう。氷で冷やす、冷たいバンドエイドを貼る、石鹸と水でしっかり洗うなどして、できるだけ早く病院に行ってください。
上から見た チリドクイトグモ

治療と解決

治療には抗ヒスタミン剤、鎮痛剤、コルチコステロイドなどが用いられるかと思います。もし可能なのであれば、クモ(やその体の一部分)を捕まえて医師に見せれば、原因の追求に役立つのでおすすめです。
もし治療がうまくいけば、噛み痕は3日ほどで消えますが、うまくいかない場合は、発熱や腎機能障害、溶血性貧血、急性尿細管壊死などに陥るかもしれません。致死率は25%です
また一度毒を食らったからといって、それに免疫ができるわけでは無いと覚えておいてください。つまり、次に噛まれた時もまた同じような症状、最悪の場合はもっと悪い症状が発症するということです。

チリドクイトグモへの予防策

まず、しっかり掃除するのがクモから家を守る最善策です。普段あまり掃除しない所は特に気をつけましょう。考えてください、テーブルの裏、クローゼット付きのベッドの下、重くて大きな家具の後ろ、天井の角、壁を這う蔦、積まれた薪などの物体の中などです。そして、そういった所を掃除する時には必ず手袋をつけ、強力な掃除機を用いてください。

加えて、ハエなどの飛行系の虫はクモの餌となりますので、家から駆除しておく事をおすすめします。これには粘着トラップや殺虫剤が有効でしょう。
また、タイガー・スパイダーと呼ばれるチリドクイトグモの天敵を放つのも効果的です。彼らは人間には無害な上に、超危険なドクイトグモを捕食してくれます。