なんで犬はお互いの匂いを嗅ぎ合うの?

· 2018年7月10日

犬を飼っていたり、よく犬を観察している人なら気付いているのではないでしょうか。そう、ワンちゃんは他の犬と会うと、お互いの匂いを、特にお尻のエリアを嗅ぎ始めるのです。この行動は人間の視点から見ると少し汚くも思われますが、彼らには彼らの理由があるのです。なぜワンちゃんがお互いを嗅ぎ合うのか、この記事でその理由を一緒にみていきましょう。

さて、端的にいうと犬がお互いの後ろ側を嗅ぎ合っている時、実は彼らは相手の情報を収集しているのです。例えば、

大きな犬と小さな犬

  • 性別
  • 身体状態や気分
  • 最近何を食べたか.

つまりお互いを嗅ぎ合うことで、彼らは相手の事をもっとよく知ることができ、より社交的になれるのです。

確かに私たち人間には少し下品に映る行動ですが、犬がお尻の匂いを嗅ぎ合うのは自然なことです。この行動にはとても大切な理由が隠されていて、なんと彼らは肛門腺から分泌される化学情報を解析し、そこからお互いの事をよく知ることができるのです。

犬は肛門腺から分泌される匂いを通じて化学的な情報交換を行う

さて、犬がお互いを匂いあっている時は、いわゆる「化学的コミュニケーション」が成り立っていると言えるでしょう。

実のところ、肛門腺から発せられる匂いにはあらゆる情報が含まれており、その腺が肛門の中に位置しているというワケです。そして、犬の鋭い嗅覚をもってすれば、そこから分泌される匂いを情報として読み取ることができます。

アメリカ合衆国フィラデルフィア州にあるモネル化学感覚センター(Monell Chemical Senses Center)に勤務する化学者「ジョージ・プレティ(George Preti)」さんは、1975年に犬の肛門腺から分泌される物質の研究を行いました。そして彼は、その分泌物は主にトリメチルアミンや様々な脂肪酸によって構成されている事を突き止めました。

どんな動物にも、特定の食生活や、感情、免疫に関するシステムが備わっています。したがって、それぞれ違った匂いが出ているはずなのです。

嗅ぎ合って得た化学情報から犬が相手を知る方法

でもお尻を嗅ぎ合うことで得られた化学情報から、ワンちゃんたちはどうやって相手を理解するまでに至っているのでしょうか?

この問題には、別名ヤコブソン器官とも呼ばれる「鋤鼻器」という器官が大きく関わっています。この器官は、簡単にいうとフェロモンに代表される化学物質を感知し、嗅ぎ分ける事ができる、いわば嗅覚を補助するシステムです。そして、ここに伝わった情報は直接脳に送られていきます。

犬の鋤骨の内側、つまり鼻、口、そして脊椎の間あたりに位置するこの器官のおかげで、ワンちゃんたちは身体的・感情的な状態を理解し合い、コミュニケーションを取ることができるのです。

人間の場合、この器官はすでに退化したと考えられていますが、最近になって、まだ機能しているのではないか、もしくは他の種の「鋤鼻器」とどれぐらい異なるのか、といった研究も試されています。

犬の嗅覚についてもっと知ろう

2匹の子犬

犬の嗅覚が優れているというのは周知の事実ですが、彼らの嗅覚記憶も特筆すべきでしょう。これがあるから、例えば一度会った犬の事を何年も覚えていたりなどの記憶力が発揮されるのです。

また、犬は空気中に浮遊する粒子を感じ取れるほどの鋭い嗅覚を持っています。この能力は犬同士とのコミュニケーションだけに止まらず、他の動物との意思疎通や周辺環境を把握するなども可能にし、人間も彼らのこのような能力をあらゆる場面で活用しています。

例えば、以下のような事柄を感知できるようトレーニングされている犬もいます:

まさに、犬は人間にとって親友以上の存在と言えるでしょう。