あなたが不快と思う人を愛犬も拒絶する?

· 2018年11月2日
彼らは、単に不快な人を拒絶するだけでなく、彼らは私たちの悲しみや喜び、寂しさなどの感情も察知できるのです。

犬の直感は非常に優れており、周りにいる人たちの感情を察知することまで出来ると判っています。また恩情にも厚く、一度受けた恩は忘れません。

その一方で、「自分の飼い主にとって危険な存在」だとワンちゃんが認識したら、その人には敵対心を抱きます。つまり、あなたが不快だなあと内心思っている人がいたら、ワンちゃんもその人を拒絶していてもおかしくありません。でもここで質問です。一体ワンちゃんはどうやってそういう人を判別しているのでしょうか?

犬を飼っている人の多くが、自分の愛犬にも人を判別する能力があると感じています。中には、飼い主に不誠実な態度をとっている人をわざわざ報告しに来てくれるワンちゃんもいるようなのです。これこそが、長く文学界やハリウッド映画などでも犬が良いイメージで受け入れられている要因なのかもしれません。

犬が不快な人に示す反応に関する研究

数年前、京都大学は犬の行動に関する研究を開始しました。研究目標は、飼い主が他の人と交流を図っている際の犬の反応を明らかにすることです。

彼らは54匹の犬を以下の規則に従って3つのグループに分け、反応に違いが出るかを確かめようとしました。1つ目のグループでは、ワンちゃん達は「飼い主を手伝うのを断った人」もしくは「飼い主と全く接点がない人」から手渡しでエサをもらえます。

2つ目のグループでは、「飼い主を手伝った人」か「飼い主と全く接点のない人」か、どちらからエサをもらうかをワンちゃん達は自分で選ぶことになります。

驚くように見つめる犬 不快と思う人

そして3つ目のグループでは、周りにいるのは全員が知らない人で、犬やその飼い主とは今まで全く接点がなかった人たちです。なお、54匹全員がこれら3つのグループ全てを経験することになります。

研究結果

研究の結果、54匹中たった1匹だけが、「飼い主を手伝わなかった人」から食べ物をもらいました。と同時に「知らない人」と「飼い主を手伝った人」との間で何らかの好みを示した犬は一匹もいませんでした。

この研究に携わった方によると、この結果は犬は自分の利害を目的として行動しなかった、ということを示していると言います。つまり、群れの長である飼い主を拒絶した人間を見分け、そして拒否しているので、群れの利害を目的とした行動であるというわけです。

犬は不快な人を拒絶する、これは間違いなく本当でしょう。

上の結果からも分かる通り、ワンちゃんは飼い主に不快な態度をとる人たちを拒絶することが分かりました。確かに、ペットが自分に良くしてくれた人の存在をずっと覚えている、といったお話はとてもポピュラーですから、その反対があってもおかしくありません。

中には、遠い昔に飼い主と別れてもなお、まだ飼い主に愛情を持ち続けて、どれだけその人が変わってしまっていても、それでもなお愛し続けるワンちゃんもいるぐらいです。

良い波長

専門家いわく、ワンちゃんは人の悪意を嗅ぎ分けるだけでなく、私たちのボディーランゲージを理解することもできると言います。それだけではありません、犬は私たちの行動や態度を観察して、私たちを「審査」する能力があると示す研究もあるのです。

おすわりをする犬 不快と思う人

このような能力は、哺乳類は哺乳類同士でひときわ親近感が湧くといった現象にまで遡ることができますが、犬の場合はそれに加えて、犬本来の社会的制度を人間との共同生活に沿った形に応用してきたという経緯もあります。

現に、このような「群れ(飼い主)の利害」を考える能力は野生の犬達にも顕著に見られ、彼らは群れが推す「狩り戦略」に参加しなかった犬や、常に攻撃的な犬などを拒絶することがあります。つまるところ、暴君や怠け癖のついたワンちゃんは群れから社会的に追い出されてしまうのです。

犬が人間以上に分かっていること

なにせ1万5000年以上に渡って人間と付き合ってきたのですから、犬からすると人間のことはなんでもお見通しです。彼らは、単に不快な人を拒絶するだけでなく、彼らは私たちの悲しみや喜び、寂しさなどの感情も察知できるのです。

さらに、彼らの持ち前の感覚で、私たちの身体的な苦痛も発見することもでき、例えば特定のガンを察知する能力があることも示されています。

しかし反対に、ワンちゃんの方も愛情を受けられなかったらストレスや不安に苛まれます。理由もなく無闇にずっと吠えまくるワンちゃんは、こういう感情的なストレスを抱えているかもしれません。