リードの引っ張り過ぎに注意!健康に害も

· 2018年5月28日
正しいリードの使い方で愛犬を安全に健康に。

愛犬のお散歩中、リードをぐいぐいと引っ張ってしまうことってありますよね。また、犬を散歩しているのではなく、犬にお散歩をさせられている飼い主もよく目にします。お散歩中の犬の引っ張り癖は直すことがとても重要です。これは飼い主の負担を軽減するだけでなく、犬の健康にも関係してくるからです。実際に、犬の首輪にかかる力は様々な深刻な健康問題につながりかねないのです。

大切な首

犬がリードを引っ張ると首輪は首にきつく食い込みます。首はとても繊細な部位で、多くの神経が集中しています。また、重要な腺や動脈もあり、例を挙げ始めたらきりがないほど大切なものが詰まった部位なのです。もちろん首には食道と気管もあり、首への長時間の圧力は食道や気管へのダメージにもつながります。そして、結果として愛犬の健康に害を与えるのです。

引っ張る犬

これが、犬のお散歩には首輪ではなくハーネスを使用する必要がある最も重要な理由なのです。ハーネスで固定されているときに犬が引っ張ってもその圧力は柔らかい肉ではなく、骨である胸や胸骨へ分散されるからです。

引っ張り癖で腰のトラブル

引っ張り癖のある犬の多くは腰のトラブルを抱えています。これは首輪のある首上部の椎骨への圧力が首より下の脊椎にダメージを与える可能性があるからです。つまり、引っ張り癖が治っていないすべての犬に見られるトラブルです。その結果、犬はガチガチの姿勢になり腰痛や関連した筋肉のトラブルを抱えることになるのです。

また、飼い主が変にリードを引っ張ってしまうと首輪にかかった力は首にある神経に直接かかってしまいます。既にお伝えしたように、首にある重要な神経は脊髄全体に広がる神経に繋がっています。つまり、この神経を痛めてしまうと脊髄全体に影響する痙攣や痛みに繋がるのです。そして、四肢にも影響してきます。

ヘルニアや脊髄圧迫も引き起こされる可能性があります。そしてそれは神経学的問題に発展しかねません。

ホルモンの問題

重要な神経が集中しているだけでなく、首には甲状腺など多くのホルモン腺があります。これらの腺の周りにかかる一時的または長時間にわたる圧力は、機能低下を引き起こし犬の全身状態に大きく影響してきます。さらに、リンパ系、循環系および神経系にも害を及ぼし、自己免疫疾患が起こることもあります。

その他の問題

他にもリードを引っ張ることで起きてしまう健康問題はたくさんあります。最も顕著なのは慢性的な咳が起こるのでわかり易い呼吸器系の問題です。これは、気管に常に圧がかかっていることで生じます。つまり、引っ張ると正常に呼吸ができないということです。これは気管が潰れ、脳に必要な酸素が届かなくなることも意味します。

目のトラブルも眼圧が上昇するために頻繁に起こります。

皮膚への影響もあります。首輪が常に擦れることから痒み、痛み、傷、発疹などです。

問題行動

犬の引っ張り癖は問題行動だという飼い主もいます。しかし、引っ張り癖が他の問題行動を生んでいる可能性を忘れてはいけません。既に見てきたように引っ張り癖は筋肉の緊張、ヘルニア、呼吸困難、さらにはホルモン障害など様々な健康問題を引き起こします。これらのトラブルはどれも痛みや不快感を伴います。

痛みが出てしまっている場合、犬はお行儀よく行動することはほとんどありません。他の犬や人に対しての攻撃的な態度は痛みが原因になっていることが多いのです。不機嫌やイライラなど、その他の問題行動も肉体的な痛みからきている可能性があります。

例えば家を荒らしたり、命令に従わなったり、人に触らせなかったりする犬は、適切に対処してもらえていない何らかの不快感や痛みを感じているのです。また、ずっと吠え続けているときも痛みを感じているかもしれないサインなのです。

引っ張り癖のある犬は他の犬との付き合い方が苦手なことが多いです。犬同士の挨拶ではどこかぎこちなく、他の犬はネガティブな反応をしてしまう可能性があります。このことから小さな喧嘩のようなことになってしまうこともあり、時間が経つにつれて他の犬との関係性は悪化してしまうのです。こうなると愛犬はどの犬にも攻撃的な態度を見せてしまうかもしれないのです。

散歩するラブラドール

 

スパイクチェーン

ここまでは全て普通の首輪についてのことでした。しかし、スパイクチェーン、チョークカラー、無駄吠え防止首輪などを使うことで問題は更に増えます。実際にこのような首輪はスペインの一部地域で禁止されています。なぜかというと、引っ張っていなくても、ただ単に首輪をしているだけで犬に痛みを与えているからです。

犬はリードを引っ張らなくても痛みを感じるのです。首輪を着けた瞬間から痛いのです。

繰り返しますが、首輪をしている犬は健康上の問題を抱えている可能性が高いのです。そして、スパイクチェーンを着けている犬は必然的に痛みを感じ苦しんでいます。

お散歩時の愛犬の引っ張り癖を治すのは難しくありません。どうしていいのかが分からない場合は、正の強化を取り入れているドッグトレーナーに連絡してください。そして、強引な訓練やスパイクチェーンを使用するドッグトレーナーは避けてください。ベテランのトレーナーは大切な愛犬にきちんとしたお散歩のしつけをしてくれます。これで動物病院行きになる引っ張り癖は避けられることでしょう。