犬のがん疼痛治療について

· 2019年2月3日
がんによる痛みは犬によってそれぞれ違います。またその痛みの強さは腫瘍の種類や犬によって様々です。

犬のがんによる痛みは急速に進み、すぐに激痛が走るようになります。がんにかかると犬のQOL(生活の質)は劇的に低下し、見ている飼い主も非常に辛い思いをします。幸いなことに、獣医学ではがん治療の副作用を少しでも減らし、痛みを管理する効果的な方法が開発され続けています。

今回は、犬のがんの痛みを理解し、それを少しでも和らげる方法をご紹介します。

発がん過程の痛み

痛みは通常がんが進行しているときに起こります。統計によると、人間の場合は診断前または診断中に痛みを経験したことがあると答えた患者は25%に過ぎません。この数は進行がんまたは末期がんの患者になると90%に上昇します。痛みは様々なステージで治療を行うときに発生するからです。がん患者は、化学療法及び放射線治療中または治療後に激しい急性の痛みを経験することが多いようです。

 

痛みを理解する方法

人間にとってもがんの痛みの診断、分類、測定は非常に困難ですが犬となるとさらに複雑です。犬は犬自身の言葉を持ち、その行動パターンも人間とは違います。したがって、犬が実際痛みをどう感じ、経験し、表現しているのか理解するのは容易ではありません。

飼い主を見つめる犬

人間の癌と比較しつつ、獣医学で開発されている様々な薬や最新の治療も考慮するべきでしょう。

痛みはそれぞれ異なり、痛みの程度は腫瘍の種類や犬の体の大きさや種類によっても異なります。歳をとっていたり、免疫不全の場合は、特に激しい激痛を経験すると言われています。

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主な症状

日常の行動パターンの変化

疲労、鬱、 無気力

歩いたり起きたり横になるのが困難

食欲減少

表情の変化

犬に触ったときの防御的な行動や否定的な反応

呼吸の増加

鼻をならす、すすり泣く、うなり声、およびその他の異常な声

尿失禁及び排便障害

がん疼痛治療法

主な治療法は、がんの進行を止めることと転移をできるだけ防ぐことです。犬は放射線治療法、化学療法、手術などそれぞれの症状に合った腫瘍治療を受けることになります。

獣医と犬

繰り返し行われる治療は多くの不快感をもたらすでしょう。その場合は、治療の強度を低下させる必要があります。例えば、非オピオイド鎮痛薬及び非ステロイド系抗炎症薬は軽度の痛みを治療するのに良い選択肢です。コデイン等のオピオイド鎮痛薬は、痛みが強くなってきたときに投与すると良いでしょう。

より重症の場合、痛みが非常に激しい時はモルヒネなど強力なオピオイド鎮痛薬を処方しましょう。またそれぞれのペットに適した治療法を処方できる唯一資格のある専門家は獣医師だけなので、自己判断で薬を投与しないようにしましょう。

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代替療法とその他のケア

痛みを軽減し、生活の質を向上させるためには薬だけでなく様々な方法があります。それは鎮痛剤に変わるものではありませんが、苦しむ犬に効果的だと考えられています。例えば針治療、アロマテラピー、レイキヒーリングマッサージ、そしてリラクゼーションなどが代替療法として利用されています。

また、快適な環境を整え、身の回りのアイテムを準備するのも良いでしょう。例えば居心地の良いベット、マッサージ器具、湿布、温熱枕なのです。動物の免疫システムを強化するために栄養補助食品を与えるのも良いでしょう。

献身的に看病 犬   がん疼痛治療

最も重要なのは飼い主とその家族が献身的に看病し、たくさんの愛情を注いであげることです。

痛みの緩和:神経毒サポリンによる実験

最近の研究で神経毒サポリンが痛みを抑制に効果的だと実証されました。特に骨がんに侵されている犬の神経系に効果があると言われています。

実験はアメリカの獣医学部で実施されました。ラブラドール、ゴールデンリトリバー、ロットワイラー、ジャーマンシェパードなどの純血種と70匹以上の雑種が実験対象となりました。

実験対象の半数は神経毒サポリンの注射を受けました。残りの半分は、一般的な注意の治療のみを受け、その後両者の変化を比較しました。

注射をした犬たちは、わずか6週間後に、良い反応が現れ始めました。犬の痛みの強さは5%から10%に留まり、不快感を示す程度も低いことが証明されました。 また、足を引きずった犬の回復も注射を受けなかったグループに比べて良い結果が得られました。

こうした実験は、犬だけでなく、人間の医学においても明るい未来を切り開くかもしれません。この新しいがん疼痛治療法は人間にも有効的であると考えられているからです。